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2004/12/13-1 みなとみらい:2004年12月11日午前11時半

みなとみらい:2004年12月11日午前11時半 2004/12/13-1

以下の文章、写真とは全く関係ありません。

昨日、「ゴジラ FINAL WARS」を見た。
ここ10年ほどは映画館でゴジラを見ていなかったので(除くアメリカ版)、最近のゴジラシリーズと出来を比べる事は出来ないし、全く期待はしていなかったのだが、これが実に面白い。

冒頭、東宝マークがいつもと違う。なんと「TOHO SCOPE」である!東宝特撮映画黄金時代のあのタイトルだ!このマークを出す事で、この映画が大活劇娯楽大作であることを高らかに宣言しているとしか思えない。

オープニングに続いての「ゴジラ」対「海底軍艦」。東宝怪獣ファンの長年夢見てきた世紀の対決だ。
海底軍艦危機一髪というところで「全く唐突に発生する大地震」!足下にクレバスが走り、氷に飲み込まれるゴジラ!
おお、この唐突さは「フランケンシュタイン対地底怪獣」や「サンダ対ガイラ」のラストシーンを彷彿とさせるではないか。

その後もかつての東宝特撮映画を思い起こさせるシーンが続々と登場する。しかしながら、単なる過去の名(迷)シーンの焼き直しにとどまらず、小気味よいテンポと派手なアクションで物語は進行して行く。ファイト一発!ケインコスギ(笑

ストーリー自体は特筆すべきところは何もない。現代版「怪獣総進撃」と言ってしまえばそれまでである。
すべては予定調和の中で進行して行くのだが、その予定調和すらこの映画では心地よい。
こざかしい理屈をこねる事なく、娯楽に徹することでこの映画は生命を得ているのだ。

ストーリーと直接関係はないが、地球防衛軍(これと同名の東宝特撮映画がある事をご存知の方も多いだろう)の司令官波川玲子に水野久美。水野久美といえばゴジラ映画の傑作「怪獣大戦争」に登場するヒロイン、「波川」女子ではないか。
佐原健二演じる古生物学者の名前も「神宮寺」。そう、あの「海底軍艦」で田崎潤が演じた轟天号艦長「神宮寺大佐」の名前だ。

という具合に、この映画はゴジラ誕生50周年記念というよりも東宝特撮映画50周年記念映画(もちろん、東宝の特撮映画はゴジラに始まったわけではないのだが)といった方がよりふさわしい。
映画が娯楽の王道だった時代、怪獣映画が光り輝いていた時代への讃歌がここにある。それでいながら、ノスタルジィに陥る事なく現代的な映画の楽しさも満載なのだ。
平成「ガメラ」が初期東宝怪獣映画へのオマージュに満ちていたことに対する東宝からの回答がこの映画ではないかと思うのである。

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