ディズニーリゾート 年間パスポートの購入(2015年7月)
話は1年半ほど遡る。会社でオリエンタルランド社の研修の受講の募集があった。自主研修扱いで受講料は会社持ちだけど往復の交通費、つまり金沢から舞浜までの交通費と宿泊費は自己負担になる。幸い無料航空券が使えたけど、それでも安くはない。でも面白そうなので申し込んだ。半日の講義と約1時間のディズニーランド内の実地見学(入園料も自己負担・・・)で、非常に有意義な研修であった。実地見学の後は自由行動になり、いつの間にかできた10人くらいのグループで回ったけれど、夜になって最後の1時間半くらいは単独行動をとった。このとき、一人でディズニーを楽しんでいる人が意外と多いことに気がついた。以前若い女性が一人で回っているのを見たけれど、今回は男性も含め、わずか1時間半の間に3人見かけた。私自身も単独行動でディズニーランドは一人でも楽しめるな、と感じた。一人ならひとりなりの楽しみ方がある、ということである。それと、夜には会社帰りらしい人も多く見かけた。近くに勤務または住んでいるなら夜に寄るのも良いな、と思った。もし舞浜近くに勤務したら年間パスポートを買ってしまうかも(でもありえないな)と思ってしまった。
研修時はそれで終わったけれど、それから約1年間半後に東京勤務になり、舞浜のある京葉線沿線に住むとは思っても見なかった。ということで、本当に年間パスポートを買ってしまったのである。
ディズニーリゾート、年間パスポートを買いたいと思ってもなかなか思い切れないと思う。年間パスポート自体が非常に高価だし、交通費や食事、買い物などにもお金がかかる。年間パスポートにはディズニーランドとシーそれぞれ単独のものと両方に行けるものがある。両方に行ける2パーク年間パスポートは8万6千円(当時)もする。単純に割り算すると13回行かないと元が取れない。つまり月に1回では足りないことになる。それだけの費用に交通費と食費、買い物などの分を考えると慎重になるのは当然だと思う。
ところが私の場合、年間パスポートは高価だけどそれ以外は支障がなかった。舞浜は通勤経路内だから定期が使え、交通費は要らない。ディズニーシーに行くにはモノレール代が別途必要になるだけである。(これが結構高い・・・) 単身赴任なので休日は比較的自由になるので月に2回は楽に行ける。勤務後に寄ることもできる。実に恵まれた環境である。それに、元々パーク内では買い物はしないし、食費も外食が多いのでパーク内は少々割高になる程度の感覚である。年間パスポート代だけ都合がつけばよい、となる。で、思い切った。
善は急げ、とばかり引っ越後の落ち着いた7月最初の土曜日、早速購入に行った。7月4日アメリカの独立記念日だけど別に意味はない。その日は所用もあり、舞浜に着いたのは13時頃だった。
年間パスポートの購入場所のひとつは舞浜駅近くのチケットセンターである。最初にディズニーシーで一杯飲むつもりでいたので都合が良いこともある。舞浜駅は昼なのに意外と人が多かった。チケットセンターに入ると中は広く、窓口がいくつもあった。人は少なく、年間パスポート専用の窓口は一つだけ開いていて、先客が一組いた。家族での購入のようだ。その後ろに並び、待つ間にこっそりと財布の中身を確かめた。(8万円は高額である・・・) 窓口でパスポートの種類を言ってお金を払い、申込用紙を受け取る。用紙はその先で記入する。
記入後は別の窓口で年間パスポートの作成になる。先客は子供もいて記入に時間がかかっているので私が先になった。次の窓口はカーテンの閉まる個室になっていて、中は広く正面の壁にカメラと画面があり、椅子がひとつある。ここでは係りの人とはマイクで話し、直接顔は合わせない。書類等を受け渡しするときに手が見えるだけである。最初、ちょっと違和感を感じて緊張してしまった。対面の方がよいのに、と思えるが何か理由があるのだろう。最初に書類を渡し、続いて身分証明書の提示が求めらる。氏名と年齢を確認するためで、免許証や保険証などでよい。確認が終わると写真撮影である。大きな鏡もあり、服装を整えることができる。撮影は、画面に映る枠との顔が重なるように自分で調整する。大きさはカメラとの距離で合わせる。撮影後の写真は確認できるので、気にいらなければ撮り直すことができる。1年間使うので遠慮することはない。デザインは3種類あり申し込み時に選び、ここで最終確認して作成となる。ここまでマイクとスピーカを通しての会話だけど、気がついたら軽い緊張はなくなっていた。応対はさすがである。撮影時に”笑って”見たいに言われ、ちょっとだけ表情を緩めてみる。撮影後、数分で年間パスポートができる。名刺サイズのプラスチック製である。写真の出来は当たり前だけど免許証よりはよい。このとき、誕生日シールも貰った。窓口嬢(想像)の手書きである。実はこの約2週間後が私の誕生日である。
年間パスポートを受け取ったら早速入園である。モノレールでディズニーシーに向かう。ディズニーシーは以前行っているがモノレールは初めてである。改札を通るとき、いつものようにSuicaを使うと”定期”の文字が見えた。確かに私のSuicaは定期だけどJRだから関係ない。定期と一緒に年間パスポートを入れていたから、もしかしたら年間パスポート所有者はモノレールも無料? と考えてしまったがそんはなずはなく、ちゃんとSuicaから料金は引かれていた。(なぜ”定期”の文字が表示されるか、不思議である) ディズニーランドから海辺のホテル群を通ったところでディスニーシーの大きな船が見えてくる。窓から見るとキャストさんが手を振っているのが見えた。これだけでうれしくなる。
パークの入り口では、通常のパスポート同様に年間パスポートをかざして入る。このとき、キャストが写真を確認するのでパスポートを見せる。入場時の音が通常とは違うのでちょっとだけ優越感がもてる。でも優越感はここまで。その後は全く同じである。ファストパスも通常通りである。ところで、ゲート内をふと見ると画面に私の写真が映っている。写真のほかに何か情報が出ているようだけど、詳細はわからない。でも、写真があるのなら年間パスポートの写真を見なくても、と思えるけどこれも何か理由があるのだろう。
さて十数年ぶりのディズニーシーである。予定どおりS.S.コロンビアにあるラウンジに向かう。急ぐことはないのでゆっくり向かう。テディ・ルーズヴェルト・ラウンジ、船の入り口で念のためカウンターがあることを確認する。席は空いているそうだ。ディズニーシーに昼間に入って真っ先にラウンジでお酒を飲むのは私ぐらいではないだろうか。落ち着いたカウンターに座り、メニューを見て最初に目に付いたウォッカマティーニを注文する。マティーニは好きだけど通常のジンのものでは味がやや濃いのでウォッカなら、と思ってのこと。軽目の味で丁度良かった。
飲みながらこれからどうしよう、と思う。実は、飲んだ後どこに行くか、全く考えていなかったのだ。実質、初めての”お一人様ディズニー”であり、迷いもあったのである。でも一杯飲んで落ち着いたからか、まとまってきた。ディズニーシー、前回は子供が小さくてまだ乗れなかったアトラクションがいくつもあるし、その後新しくできたものもある。まずはそこに行こうと思う。決めると安心しもう少し飲みたくなる。目の前にアイラのシングルモルトがあったので注文する。「癖が強いですよ」と言われるが、これは私の好みである。
ラウンジの後はシングルライダーも利用しながら初めてのアトラクションばかり4つ5つ楽しんだ。インディ・ジョーンズをシングルライダーで利用。タワー・オブ・テラーの無重力感、これは良かった。初めてのお一人様ディズニー、十分楽しめた。
そのあと、19時頃になってディズニーランドに行った。両方のパークに同じ日に行くのは年間パスポート利用など一部の人にしかできない贅沢で、一度やってみたかったことである。本日2ヶ所目であるが、ちゃんとゲートが開く。既に遅い時間なのでアトラクションは2つ3つで帰宅する。夏休み前で混雑期ではないけれど人は多い。やはり、アトラクションを楽しむならファストパスなどをうまく活用した方がよさそうだ。いくらのんびり回ればよい、とはいっても行列で立ちっぱなしは辛い。そして、翌日曜日もディズニーシーに行ってしまった。7月初旬で天候もいまひとつなのに列はそこそこ長い。十分楽しみ、夕方を待たずに帰宅した。時々雨も降っていて半日少々なのに万歩計は2万を軽く超えていた。
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