ホットバタードラムの話 (マゼランズラウンジにて)


ホットバタードラムは、ラムに砂糖を加えてお湯で割り、バターを浮かべたカクテルである。数少ないホットのカクテルである。暖かくてバターが浮かべてあるので寒い時期に最適なカクテルの一つである。

休日前の夜、マゼランズラウンジに行った。雨が降っていて寒い日だった。2組の待ちがあったけどすぐに入れた。ラウンジは必ずカウンターを利用する。マゼランズラウンジには8席あるが、この日は2組の先客がいた。3番目に案内される席は一番奥。隣りはカップルがいたので離れて座るのが普通だろうけどこの席の場合は隣に座る。奥の奥だとカウンターの構造の関係でバーテンダーさんがグラスを置きにくいからである。
カウンターのバーテンダーさんからすぐに挨拶される。他のバーテンダーさんも軽く挨拶しているので先客がちょっと不思議そうに見ているように思えた。今日はまず甘いものとそれに合わせてブランデーを注文した。この日、実は夕食はまだだった。何も食べずに強めのお酒を飲むときつい。なので甘いものを合わせてやわらげる。ここでは時々やっている。生ハムやチーズなどもあるのだが、なぜかここでは甘いものを食べている。これにはブランデーが一番!
隣りの先客、先ほどから2人だけで話し込んでいるように見えた。カウンターには海外の瓶ビールが並んでいる。カウンターの良さはバーテンダーさんと話しやすいことがひとつである。ちょっともったいないな、とその時は思った。が、私がバーテンダーさんと話しているのに触発されてからか、バーテンダーさんと話し始めた。大阪から来ているそうだ。

ここで2杯目。寒いこともあって、ホットバタードラムを注文した。それを作っているとき、隣りの女性がバーテンダーさんにそれは何ですか? みたいに聞いていた。私の前にも注文した人がいたようで、気になっていたそうだ。バターを浮かべるので目についたようだ。私の前に出されたのを見ていたので、おいしいですよ、みたいに話しかけた。バーカウンターで隣の人と話すこと、無いでもないけど、ディズニーシーでのラウンジでは比較的少ない。でも、この時は声を掛けてみた。
お二人、ホットバタードラムが気に行ったようで、注文していた。同じものを2杯である。私の場合、2人で行くと別々のものを注文することが多い。もし好みに合わなくても、ということもあってのことである。それはさておき、バーテンダーさん、甘みを抑えることも出来ますよ、と話しかけたあとで私の方を向いたので、そんなに甘くはない、ことを伝えたので通常のレシピで、となった。ディズニーシーのラウンジ、基本はレシピどおりだけど一部を減らすことはできる。(増やすことはできない) ホットバタードラム、量があるので女性のグラスの一部は男性に回ったけど、残り全部飲んでいい? に対して”ダメ~”と言っていたので、2人とも気に入ったようだ。作っているのを見て気になるのを注文できるのもカウンターの良いところだろう。私も時々やっている。

この女性、マゼランズラウンジは2回目で、前回はお姉さんと来たそうだ。今回ラウンジが、バーテンダーさんが、とても気に入ってくれたみたいだ。帰るときお二人に”ではごゆっくり”と声を掛けたところ、丁寧にお礼を言ってくれた。ラウンジの常連としてはとてもうれしいし、また来てお酒を楽しんでほしいと思う。
冬ならホットバタードラムで!


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