システム停止の話 センター・オブ・ジ・アース その2
今度もセンター・オブ・ジ・アースでの出来事である。
この日、9時すぎにセンター・オブ・ジ・アースの乗り場に行った。この時刻なら60分前後の待ちかな?と思っていったら15分待ちだった。特別な混雑日ではないにしても妙に待ちが短い。ひよつとしたら一時運転を停止していたのかも? と思ってしまった。(未確認) なににせよ待ちが短いのはありがたいので早速乗り、朝の急降下を楽しんで出た。そのときの待ち時間も25分でまだ短かった。次のファストパスはまだ取れない時間だし、センター・オブ・ジ・アースにしばらく乗っていなかったこともあるのでもう一度並んだ。待ちが短い時に続けてもう一度乗るのは、ほかのアトラクションでもときどきある。
25分の待ち、このアトラクションにしては短いのだが、短いと思って並んだからかちょっと長く感じられてしまった。でも列は時間の通りどんどん進み、テラベータで地下深く降り、乗り場が近づいてきた。列が折り返すと地底走行車が動いてゆくのが近くに見える。このとき、すぐ後ろにいた女子高生2人組の話し声が聞こえた。一人がとても怖がっていたのである。確かに最後の急降下、体が浮くのだから苦手な人もいるだろうと思う。さりげなく手摺によりかかるように向きを変えるとすごく不安そうなのが分かる表情が見えた。他のアトラクションで女性などが声を上げるのはいつものことだけど、この子、本当に怖がっている。こんな表情は初めてである。それでも彼女、乗る覚悟は決めたようだ。あと2,3回で乗れるところまできた。このとき、地底走行車がいきなり停止した。発車直後に一時停止してすぐに発車するが、それとはちょっと違う。すぐに一時停止の放送も入った。確認でき次第再開、ということである。センター・オブ・ジ・アースでの途中停止については“システム停止その1”で書いたとおりであり、その時は5分少々で再開した。今回も同じようなもの? と思っていたらシステム調整のため再開できない、との放送に変わった。私は今日2度目なので乗れなくて残念、というよりもこれからどういう処置になるのか、そっちの方が気になってきた。
少し待つと、準備ができ次第退場を、という放送になり、出口で優先入場整理券を配る、とのことであつた。本日の東京ディズニーシー/東京ディズニーランド両方のアトラクションに使えるが、”トイ・ストーリー・マニア!を除く”とのこと。周囲で”残念”みたいな言葉が聞こえてきた。トイ・ストーリー・マニア!は、ファストパスの取得にも列ができるのだから、25分位の待ちで乗れたらラッキー、となるのだが、残念ながら除外である。退場を待つ間に思ったこと、乗車まであと2回くらいだったので、停止がもうちょっと遅いか、ここへくるのがあとほんのちょっと早ければ乗った直後に停止になっただろうな、ということである。そうなると、アトラクションから歩いて退避、の経験ができただろうな、ととても残念に思えてしまった。もっとも、退避するのはキャストさんが到着してから安全バーを外してもらって救出してもらわなくてはいけないので、だいぶ待たされただろう。普通の人なら優先入場整理券をもらって次に急いだ方がより楽しめる。でも、同行者のいない年間パスポート所有者は、そういう経験こそしたいな、と思ってしまう
さてその後の様子だけど、出口に誘導、となった時点で照明が一段明るくなった。普段は雰囲気を高めるために意図的に暗くしていたことになる。清掃その他メンテナンスなど、いつもの暗さでは十分できないかもしれないから、明るさは必要なときもあるだろう。出口への誘導、普段通れないところに誘導されたので舞台裏を見ることができた。でもそういうところを見たことでセンター・オブ・ジ・アースの設定とは違う、余計なことを知ることになる。ある意味夢を壊すことになるので、ここは最後に書くことにする。知りたくない人はその部分をスキップしてほしい。
ところで先ほどの女子高生2人組は? 残念ながら、怖がっていた子のその後の様子を確かめることができなかった。非常時の対応ばかり気が向いてしまった。気がついたら別のグループが後ろにいたので、列の合流で離れたのだろう。あの子、ほっとしたのかな? でもそのまま動いていたなら同じ車に乗った可能性も高いので、乗った後の表情も見てみたかったな、なんて後で思ってしまった。それくらい本気で怖がっていたのだから。
優先入場整理券である。このとき貰ったのは、トイ・ストーリー・マニア!を除く全アトラクションが対象で、その日なら東京ディズニーシー/東京ディズニーランドどちらでも使えるものだった。対象ば”アトラクション”なので、キャラクターグリーティングは対象外になる。これはダメ元でアリエルのグリーティングで聞いてみてのことである。優先入場整理券、私はタワー・オブ・テラーで利用した。ファストパスの入口で見せるとファストパスと同じ扱いで入れてくれた。ファストパスがないアトラクションも対象なので、そちらで使ってみれば面白かったのだが、東京ディズニーシーにはファストパス以外で列が長いものなどほかに適当なものがなかった。もし次の機会があればファストパスのないアトラクションで使ってみたいものである。入るとき、”ご迷惑をおかけしましだ”との一言があったのはさすがである。
その後のセンター・オブ・ジ・アースの様子である。しばらくあとで前を通るとファストパスだけは発券を続けたので1枚確保しておいた。だけど指定の時間が過ぎた後も再開の気配はない。この日は所要で昼過ぎに出なくてはならなかったのだが、帰る少し前の時点で動いているのが見えたけれど、いつもの悲鳴がなかったので無人の試運転だったのだろう。その後、入口近くの案内板を見ると休止の表示のままだったが、急降下の音と同時に悲鳴も聞こえた。直前に再開したのか、それとも試乗の女性キャストさんの声なのかな、と思いつつ東京ディズニーシーを出た。貴重なファストパスはまだ手元にあるはずである。(追記、こういう事情があれば優先入場整理券に換えてくれることもあるようだ) 年間パスポートで何度も行っているとそれだけ非常停止にあたることも普通の人よりも多いかな? と思う。得難い経験であった。
さて、ここから先が舞台裏の話である。ここから先はある意味夢を壊すことになりそうなので、見たくない人はスキップをお願いする。
センター・オブ・ジ・アースは、地底走行車の乗り場と降り場は、全く別になっている。どちらからも走路がカーブしているので先は見通せない。だけど実は隣接している。緊急停止の退場の際に、乗り場から車の動きと逆方向に誘導され、少し歩いた先が降り場であり、そこから外に出た。だから隣接していることが確認できた。降り場と乗り場、近いけれど途中のカーブで相互には見えない。乗り場と降り場の間にはデルタ線があって分岐合流ができるようになっていた。分かれた先は多分車庫になっているのだろう。メンテナンスの場所でもあるのかな、と推測する。扉があり、また曲がっているために先は見通せない。このデルタ線の部分には制御盤があったが当然撮影は禁止である。(堂々と写している人もいたけど)
ここからが更に秘密の事項になる。さきほど乗り場と降り場が隣接している、と書いた。この間に階段等はない。つまり同じ高さということになる。ここでアトラクションを思い出してほしい。列に並んだあと、テラベータで地底800mに降りここから地底走行車に乗る設定になっている。そして地底走行車は最後に火山活動で一気に地上に押し上げられる。地底走行車から降りたあとは階段で入口と同じ高さまで降りる。地下深くで地底走行車に乗るけれど、火山活動で地上に一気に押し上げられるのだから、降りる場所が乗り場より高い場所であったとしてもおかしくはない。ここで、センター・オブ・ジ・アースに関するWebなどでの”噂”である。”テラベータは下に降りているのではなくて実は上がっている”というものである。地底走行車の降り場からは階段で降りるので、降り場が入口より高いところにあることは自明である。でも、乗り場がそれと同じ高さということは?乗り場も実は入口より高いところにあることになる。テラベータは、降りるのではなく上がっている。つまり、”噂”が確認できたわけである。これが分からないように、乗降を分けているのだろうな、と思う。同じ場所で乗降していたらテラベータが降りずに上がっているのが明確になってしまうから・・・
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