システム調整の話 その1 センター・オブ・ジ・アース
センター・オブ・ジ・アースは、地底走行車で地底の洞窟を進む。前半はクリスタルや地底生物の多くいる美しい洞窟などをゆっくり進む。しかし、その途中で火山活動に巻き込まれて雷で暴走、巨大生物に襲われるが最後は噴火活動で押し上げられ、火口から飛び出して地上に戻る。
地底走行車はコースに沿って強力なモーターで進む。ゆっくり走るだけでなく斜面を急加速し、急降下もする。だから、安全性が重要で難しそうなアトラクションである。だからだろうか、結構システム調整があったりする。
さて、2016年の夏、センター・オブ・ジ・アースを利用して時のことである。6人乗りの同乗者は家族づれで、男の子が一人いた。結晶の洞窟、地底生物の洞窟を進み、火山活動でコースが左に逸れる。そして雷。ここまではいつものとおり順調にすすむ。左に炎が上がり、右に巨大な地底生物が・・・というところで地底走行車が突然停止した。
待つほどなく放送が入り、一時停止たけれどすぐに運転再開予定と言っていた。さすがにすぐ、というのは無理で、その後同じ内容の放送が何回かあった。ここで、非常時の歩いて避難、になるのかな、とふと思った。得難い経験になるかも、と思う。
ところで今地底走行車が止まっている場所である。今にも襲い掛かりそうな巨大生物の前である。襲ってください、と言わんばかりの位置である。現実ならとっくに襲われ、その足元のマグマに沈みかけていることだろう。実際、ここには別の1台がそうなっているのだから。同乗の家族もそう思ったようで男の子が、私が思っている通りのことを話しているのが聞こえた。
時間は5,6分以上経過している。止まった後に思いついて時計を見て、それからの時間だけでも5分である。と思った頃に突然運転を再開した。巨大生物のいる場所は、地底走行車が急加速し急降下する直前である。いきなり全開加速したみたいに感じられ、急降下である。停止位置がもう少し前なら加速が足りないかも、と思える位置である。多分、そのあたりも考慮しての停止位置なのだろう。
アトラクションの途中停止自体は得難い経験かと思うが、“歩いて避難”を経験したいもの、と思う。
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