タワー・オブ・テラー 案内ツアー
注:休止中(2017年3月確認)
タワー・オブ・テラーは、東京ディズニーリゾートの中で一番の絶叫アトラクションだろう。フリーフォールタイプで、無重量に近い落下を3回線り返す。このときの浮遊感がなんともいえないのだが、これが苦手な人も多いことと思う。
さて、タワー・オブ・テラーは、その設定が非常に細かい。この建物はホテルであり、その持ち主のハリソン・ハイタワー3世が失踪し、そのために廃墟と化したホテルを歴史的価値がある、ということでニューヨーク市保存協会が公開し、その見学ツアーに参加する、という形態を取っている。入り口はホテルのロビーであり、そこにはステンドグラスや絵画も多数ある。絵画は、ハリソン・ハイタワー3世の世界各地での収集の様子を措いたもので、日本も書かれている。なお、収集というのは集める側の表現であり、略奪であることをうかがわせる内容になっている。そして、ツアーのルートには収蔵庫もあり、そこには各地から集めた品が並んでいる。アトラクションを待つ間にそれらを見たり、ツアーの案内、書斎でのインタビューの録音などを聞いて、設定に関してある程度のことはわかるが、更に奥が深そうである。また、収蔵庫を見ていて、これはなに? と思うことがあったりする。それらを知るともっと面白くなるのでは、と思えてくる。
ここで館内の案内ツアーである。通常のツアー、つまりアトラクションに乗る普通のコースのほかに、展示品などを案内する、”案内ツアー”が開催されている。但し、アトラクションには乗らない。時間は約30分である。これに参加してみた。なお、“案内ツアー”と書いたけど、正式の名称は実は知らない。より適切な名称があれば後日書き換える予定であるが、ここでは案内ツアーとして書き進める。
案内ツアーは、パンフレット等には書かれてはいないようだ。だから、案内する人の都合等により、開催されない日もあるらしい。案内ツアーに参加したいときは、入り口近くにいるキャストさんに声をかける。私は、2016年の夏休みの始まった頃の土曜日、10:05頃に入り口付近のキャストさんに声をかけてみた。ファストパスの入り口に2人いたのでこれなら一人が欠けても、と思ってのことである。すぐに別のキャストさんに声をかけてくれ、しばらく待つように案内される。
取り次がれたキャストさんからは、今からすぐでは?と言われたが、11時頃からバーで一杯飲みたかったので“後の方が・・・”と答える。すると“14:10では?”と言われ、すぐに申し込む。名前を聞かれ、“他のグループと一緒になるかもしれない”と合わせて確認される。
ここまで約7,8分。待つ間にファストパス発券時間となったので早速タワー・オブ・テラーのパスを取る。15:40からのもので、予想通りの時間。案内ツアーの後で丁度良い時間である。
指定時間の少し前、14:00をちょっとすぎた頃に待ち合わせに指定された場所に行く。ショップの前で、小さな張り出し屋根のあるあたりである。近くに2人座っているのが見え、参加者のようなのでその近くに、少し離れて座る。時間前にキャストさんが来て、声をかける。幅広のたすきを掛けている。何度か見た記憶がある。今回の見学者は女性2人が2組、私と合わせて合計5人であった。そういえば6人が上限、と聞いたような気もする。全員揃っているので時間前に案内が始まる。まずはファストパス入り口近くにある新聞から紹介され、続いて建物の外観の説明が始まる。手前は○○様式で、その先が□□様式で・・・と案内されるが残念ながら覚えていない。
中間部はシリキ・ウトゥンドゥの公開のためのパーティが開催される△△ホールのある・・・と続く。これらは決して意図的な伏せ字ではなく、単純に覚え切れなかっただけである。一番奥のタワーの最上階はホテルのスイートの客室とハイタワー3世の住居なのだが、スイートは約1/3しかなく、残りが住居なのだそうだ。ホテルの一番良いところを客室以上に自分で占有していることになる。この建物の上のあたりにはハイタワー3世の顔の像と、メドゥーサの顔の像がある、とのこと。ハイタワー3世は知っていたが、メドゥーサはそういわれればあったかも? という程度の認識である。(後で写真に撮った)
続いてホテルのロビーに入る。ここへは脇の通路から入る。通常とはちょっと違う場所である。こういう“ちょっと違う”がとても楽しい。ロビー内、最初の案内は正面入り口右にある暖炉の前である。暖炉の上には像の足だけが残り、その上にハイタワー3世の絵が掛けられている。この足、単純に像が被損してこれだけ残っていたのだろう、と思っていた。実は違っていて、元は遺跡から移したのだけどここに置いた際、ハイタワー3世は像を壊し、代わりに自分の肖像画をかけた、とのことである。肖像画の隅には元の遺跡が描かれていて、男性の像が描かれている。この暖炉には、“高塔”の文字が大きく書かれているが、これは“ハイタワー”の単語の直訳である。ここではロビー周囲の絵画に関しても簡単な説明があった。
続いて落下したエレベーターに向かう。待ちの列から良く見える壊れたエレベーターである。扉の間から中を覗いて見る。深さは床から30cmくらいのところでまでだった。アトラクション待ちの列からよく見えているけれどロープで離されている。ようやく近くで見ることが出来た、みたいな感じである。
ここから収蔵庫に向かう。通常は書斎を抜けるのだが、ロビーの入り口から見て右の扉から案内される。ここはキャストさんが通るだけで通常のルートではない。ただの通路だけど照明も凝っている。ゲストはここには入らないけれど古いホテルらしい作りになっている。ここまでは写真撮影可、ということで何枚か写した。
その先、扉を開けると収蔵庫である。アトラクションを待つ場所ではあるが、一番奥、キャストさんのみ通るところに案内された。クレーンでぶら下がっている像のところである。この付近には、床に不思議な穴があり、扉が半開きになっている。その中は?と気になっていた、とことである。そのすぐ近くに案内されたものだから思わず覗き込んでしまった。“前からここが気になっていて‥・”とつい言い訳が出る。これは港への荷物運搬用の地下通路の入り口なのだそうだ。たけど現在は水が溜まって通れなくなってしまっているため、詳細は不明、とのこと。青いちらちらした光があるが、これは水面から反射した光である。
続いてツアーAに向かう通路で説明を受けた。エジプトの遣物の近くである。これは○○の像で高さは□m・・・説明があるのだが、これも詳細はおぼえていない。四方を頭が動物(犬など)の像が守っている‥・と続く。これらは待っている間によく見ているのだけど、改めて解説してもらうと見方も変わってくる。その前にミイラが2体ある。このとき、通路側にある4つの壷を見ていると、“かわいい壷ですよね”と声がかかる。他の4人が遠かったので、“でもこれ、死者をミイラにするときに臓器を入れた壷ですよね?”と言うと“よくご存知ですね”と驚かれた。ここの解説までは予定には入っていなかったようだ。まあ、臓器を入れる壷、なんていうと気味悪がられるだけだろう。
続いてツアーBの乗り場へ案内される。ここには鎧などが展示されている。そのときの状況でどこかの部屋1つのみを解説してくれるそうだ。まずはアトラクション利用者を見送る。乗り込んで出発直前にエレベーターの扉が閉まるところまで、と思ったが残念ながら乗り場への扉がその前に閉まった。ちょっと残念である。みんなで手を振りたかったのだが・・・。
ここでも展示品の説明があり、合わせて他の5部屋の簡単な説明もある。ここからも普通は通らない通路からショップに向かう。こういう通路もわくわくするが、一瞬で終わり、すぐに通常の通路に出る。ついでだけど、怖くなってどうしても乗れない、というとここから出してもられるようだ。ショップへの通路は、アトラクションの帰り道なので何度も通っているが、扉にいろいろ書いてあり主なものを説明してくれる。冷蔵庫、ワインセラーなどもある。(実物は英語表記、もちろん名前だけだろうけど)
ショップの手前で説明がある。ショップは、実はホテルのプールの跡なのだそうだ。壁や床の一部がタイル張りなのはそのためである。そして、元プールのところは木で塞がれている。商品を並べてある台のひとつ、これはプールへの飛び込み台であった。よく見るとその形が分かる。そして、プールサイドの数字は深さ(feett単位)を示すのだそうだ。
ここを出て出発した場所に戻る。私以外の4人は、タワー・オブ・テラーが怖くて乗れないからせめて中だけでも、と思って参加したそうだ。落下が怖い人は、上を向いて乗ると少し楽、との紹介もあった。キャストさんのお姉さん自身は何度も乗っていて、試してみて効果がある、と感じたそうだ。他の4人は案内の後、他のアトラクション等に向かったが私はちょっとだけキャストさんと雑談を続けた。一人だから話しやすいのかもしれない。
説明のあと少ししてタワー・オブ・テラーの前に通りがかったとき、丁度別の案内ツアーが始まっていた。この回は2人だけだった。
さて‥・その後でファストパスを使ってタワー・オブ・テラーの通常のツアーに並んだ。書斎に入り、収蔵庫に通される際の誘導が案内ツアーの人だった。自信がなかったことと、後ろに人が続いていたのでそのまま進んでしまったが、後から近づいてきて声をかけてくれた。案内ツアーの後で並んだ、と思われたようだけど、まあ大差はない。キャストさんから声をかけてくれること、これはうれしいものである。
案内ツアー、タワー・オブ・テラーに乗れない人のも良いと思うが、それ以上にタワー・オブ・テラーが好きな人にお勧めしたい。今までより一層アトラクションのことを知ることができる。ただ、これよりもアトラクション利用を優先する人も多いだろうな・・・と思う。
この種の案内ツアー、センター・オブ・ジ・アースなどにもあるが、こちらはアトラクション休止時のみである。
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