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1月11日(木)曇り
▼会社の本部長のお別れ会。ある意味こちらの方が座ってゆったりと飲める。ただひとつ惜しむらくは料理が少ないのに5千円。いくら飲み放題だからって。これだから赤坂は。
 終電までカラオケなど。

1月12日(金)晴れ
▼サーバーが一週間経っても復旧しない。もうNT4.0のインストールとoracle8のインストール何度やったんだか。来週に持ち込み。銀座へ行く気力もない。

1月13日(土)曇り
▼「文化としてのIT革命」(山崎正和・西垣通編/晶文社)/「それがどうした風が吹く」(松村雄策/二見書房)/「清水義範の作文教室」(清水義範/ハヤカワ文庫)
▼「必要になったら電話をかけて」(レイモンド・カーヴァー/村上春樹訳/中央公論社)「織田作之助全集5」(文泉堂書店)
▼夕方から銀座へ。(7)

1月14日(日)晴れ(寒い)
▼風が強いのに向かい風の坂道を降りた。全身が凍り付いた。
▼などと今日もとりとめもなく書いていきます。だいたい日記系サイトできちんと推敲してから文章を書く人っているんでしょうか(反語)。
 A4ノートPCはやっぱり重い。ノートもう一台買おうかしら。B5のやつ。
 んでもB5はむやみに各メーカーが薄型にしてしまってからに、耐久性が心配。FDDもCD−ROMもオプションになるから結果的には荷物が増えてしまって、A4ノートと変わりないんだよね。CDプレーヤーみたいに「音飛び防止!」「しっかりガード!」などと謳われているPCってないだろうな。「どんな衝撃にも強いノートです」というキャッチコピーをつけたら案外売れるんでないか。その前に開発とテストで時間がかかりすぎるだろうな。やっぱりVAIOか(ところでこの商品名は「バイオ」じゃなくて「ヴァイオ」と表記べきではないかと、魚の小骨がささったように気にかかる……って文章以前に書いていたかも)でもデザインは個人的に好きじゃないし……みんな持っているし……、CD−RW&DVD搭載のノートPCを買って今のノートをサブするか……とりあえずノートPC用のリュックか鞄を買おうか。

1月15日(月)曇りっぽい。やっぱり寒い
小林信彦「天才伝説 横山やすし」(文春文庫)

 著者原作の「唐獅子牡丹株式会社」の映画版の主役をやすしが演じてた絡みもあって、その映画の撮影前後の「著者の眼で確認した横山やすし」が縦軸に、本人や夫人やマネージャーたちの直筆本が横軸になって、ひとつの横山やすし像を浮かび上がらせている。
 ただし放送作家も兼ねた経験もある、お笑いには一家言のあるこの著者のこと。他の芸人との比較論が多い。当然ながらその筆頭は西川きよし。だけどビートたけしも多い。やすしとあまり深いかかわりがないんだが。

 安定したやすしは一九四四年三月十八日生まれ。
 不安定なたけしは一九四七年一月十八日生まれ。
 二人は三つしか違わないのである。そこを覚えておいて頂きたい。(p74)

▼8時過ぎに会社を出て銀座へ。(8)

1月16日(火)晴れ
深沢七郎「月のアペニン山」
「楢山節考」(新潮文庫)と同じ本に収められていながら、並べるとずいぶん毛色のちがう短篇。
 妻を信じられなくなる。男の身勝手さも愁嘆の域も、これだけシュールで手堅く手短にまとめられると気持ち悪くて気持ちいい。
 作者の経歴って、今まで知らなかったんだけど、(旧版の新潮文庫には作者の紹介がなかったから、改めて買ったやつに出ていた)ちらっと読むと、おお、かっこいい、とだけ思った。思っただけ。

深沢七郎(1914-1987)
山梨県石和町生まれ。少年時代からギター演奏に熱中し、戦時中17回のリサイタルを開く。戦後、日劇ミュージック・ホールに出演したりしていたが、1956(昭和31年)年「楢山節考」で、第1回中央公論社新人賞を受賞し作家生活に入る。「東北の神武たち」『笛吹川』などを発表するが、'60年の「風流夢譚」がテロ事件を誘発し、放浪生活に。埼玉県菖蒲町でラブミー農場を営んだり、今川焼きの店を開いたりしながら『甲州子守唄』『庶民列伝』などを創作、'79年『みちのくの人形たち』で谷崎潤一郎賞を受賞。

1月17日(水)晴れ
▼朝、駅の書店で「Bridge」買う。スガシカオのインタビューは全曲解説だった。
安田ママさんのトップページにて「『リセット』(北村薫、新潮社)入荷しました〜!」とい記述を見て、さっそく安田さんが勤める書店と同系列の銀座店にて購入。そしてその後呑みつつ読む、最後まで。閉店まで。(9)

1月18日(木)晴れ
北村薫「リセット」
 公開している日記ではすでに削除されている話ですが、約3年前の1998年3月1日、雪の降る中、麻生図書館(読み方は、あさぶ)での北村氏の講演会に出向いた。そこで北村氏は「今、『リセット』という、『スキップ』『ターン』に続く三部作の最後を書いている最中なんですけど……」と語っていた。
 それから現在。「なんでそんなに時間かかってるんだろう」と思ってはいましたが、このテーマと構成なら資料集めに時間かかってしまうんだろうな。戦時中の生活描写など特に突っ込みの対象となるだろうし、このご時世なら。
 ただ、前二作はすぐに主人公が「奇跡」に巻き込まれて、読者の興味を焚き付けることに成功していたのに対し、いささか助走部分が、長すぎ。第一部をじっくり読む読者と途中で放り出しそうな人に分かれそうな気がするなあ。
 ところで、この作品の終盤近くで、ふと妄想が沸いてきたんですが、まさか実はとっくの昔に作品は完成していて、21世紀になるまで新潮社にワインのごとく寝かせられていた、なんてことはないですよね……どうも世紀越えになるにつれて、マスコミでよく聞くようなフレーズに似たり寄ったりだから。
▼会社を出て南北線に乗って帰ろうとしていた時、四谷を発車した辺りで携帯が着信。フジタさんから「明日はどうです?」「遅くなる可能性があるから……今日はどうですか」「娘を風呂に入れてやるので……」とひるんだフジタさんを会社から拉致して、というより「30分くらいでいいから」ということで銀座へ。(10) とはいえフジタさんの会社の最寄り駅まで来たはいいけど、関係ない出口から出てしまったために、フジタさんに迎えに来てもらったりして時間のロスもあったなあ。頼んだポッキーもムースじゃなかったし。

1月19日(金)晴れ
フローベール「紋切型辞典」(小倉孝誠訳・岩波文庫)の一節。

・印刷された[imprime]
 印刷されたものはすべて信じるべきである。
 自分の名前が印刷物に載るのを目にする喜び! ただそのためだけに、犯罪をおかす人間がいる。

 19世紀からこんなこと言われているよ。そのうちWebが当たり前になって出版物が希少価値になったら、もっと増えてくるんではないだろうか。

 ついでにもう三連発。

・キス(する)[baiser]
「接吻する」と言うほうがより上品。
やさしい盗み。
キスを「してもいい」のは、
若い女性の頬、
母親の頬、
美人の手、
子供の首筋、
恋人の唇。

・経済学[economie politique]
 血も涙もない学問。

・下着[linge]
いくら見せても見せすぎるということはない。

1月20日(土)曇りのち雪(なぜ休みになると冷える)
▼夜から銀座へ。(11) この日記はその前に書いているんだけど……。
▼やっぱり手抜きはいかんな。きちんと書こう。
 昼は図書館。夕方から雪が降り始めたので雑事をすませておく。夕方過ぎから出かけて池袋スタバへ。自分のマグカップというやつを買ってしまいました。その後銀座へ。いちばん雪が降っているところ。閉店時間が早まっていたけど、店を出たら雨になっていた。電車はちゃんと動いていた。(でもJRなんかだとやっぱりいろいろ雪の影響が出たようだが)最寄り駅に着いたら雪はやんでいた。つもった雪を踏み分けて歩く。家に戻ってメールで落ち込む。

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