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早速ですが初来日の日程はと言うと、88年2/25(木)大阪、2/27(土)28(日)東京の計3公演で、ワタクシは最終日の28日東京・中野サンプラザへ観に行きました。当日、友人2人と渋谷で待ち合わせ。その時に高まるテンションをさらに高くしてくれた物を友人の1人が持っていたのでした。その友人Sは雑誌の懸賞で当たったとの事で、前日の東京でのライヴを観て来たと言うではありませんか! そして彼の頭には黒いTROUBLE FUNKキャップが!
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因みに前日既にライヴを観て来た友人Sとは、ワタクシにGO-GOを紹介してくれた恩人であり、前年のC.Brown初来日を共に体験した戦友であります。
C.Brownのライヴ後、終電を逃してトボトボと歩く2人・・・(第3回今夜もGO-GO
SWING参照)。その時彼の首に巻かれた1枚のタオル。彼はSOUL
SEARCHERSのベース、 GLENN ELLISがライヴ中に客席に投げたタオルをゲットしていて、「吹雪の中でマフラー代りに役立った」と別の意味でも痛く感動していたツワモノであります。
そして中野サンプラザに到着。実はワタクシ、この時初めての中野駅、そして中野サンプラザ体験でありました。「この駅に堀越学園があるんだな〜」なんてミーハー心を膨らませてちょっと緊張してしまった事を憶えております(笑)。そして「こんなでかいホールで大丈夫か?」と思った事も付け加えておきましょう。
さあ、入場したらグッズ売り場へ直行です!「おお〜アル!ある!アル!」と眺めているとキャップが2種類(赤・紺)しか無い!!黒が既に売りきれ・・・・。あぁ、キャップのコンプリート成らず・・・で2種類購入。
それならば!とTシャツを見ると同じデザインの色違いが4種類(白・オレンジ・青・黄だったはず)もあるではありませんか!当初、Tシャツは1〜2枚の購入予定だったのですが、黒キャップを逃した悔しさをここにぶつけるが如く全種購入!やってしまいました・・・。今思うと、当時そんなお金がよくあったなと不思議ではあります。
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気持ちの高ぶりが最高潮に達した所で自分の席へ。でもやっぱりGO-GO観るならホールじゃないよな〜というところがこの初来日公演の唯一の不満でありますが・・・。
しかし、そんな不満も吹き飛ばすTROUBLE FUNKのライヴ!
「凄かった!」の一言で終わらせたのではこのコラムの意味が無いですよね。その2/28の模様がNHKの衛星で放送されたのをご存知でしょうか? 曖昧な記憶をそのビデオを観ながら補いつつ、以下お伝えしていきます。
ステージに登場したメンバーのうち、フロント5人は襟付きの赤いスウェットのような物の上下という出で立ちでした。これはちょっと・・・ダサイ・・・(笑)。
当時の雑誌で確認出来ますが、前日の東京公演では来日記念Tシャツ姿で演奏したようで、ベースのBig
TonyはTシャツがハチ切れそうになっています。
そして強烈に印象に残っているのが、その圧倒的な存在感のBig
Tonyです。だって彼が持っているベースがやたら小さいんです!!
小型のベースを弾いていたという訳ではなく、体がでかくて小さく見えた!というのが真相なんですけどネ(笑)。さらにはそのベースをソロではブイブイとチョーキング!次にジミヘンばりに歯で弾いたからもう大変!(これはビデオで確認出来ます。)後にも先にもベースを歯で弾いた人はワタクシは観た事がありません。
唄えばあのダミ声でしょう。
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クマさんみたいなその太い腕でそっと抱きしめられて、 耳元で囁かれたら・・・、遠慮したいですね(笑)。でもワタクシはBig Tony大好きです。
ライヴでは当時のスタジオ最新作「TROUBLE OVER
THERE〜」からも数曲演奏されました。アルバムではGO-GOではなかった曲もプチGO-GOスタイル(?)でアレンジされてます。
ビデオで確認出来たのですが、キーボードの機材で「Emulator2」なんてのも使用してます。当時の最先端機種ですね。
スペースエイジ・エフェクトと呼ばれる“ピュン!ピュン!ピュン!〜”という音もそれで出していたのでしょうか?チープな音なんですけどネ。
その“ピュン!ピュン!ピュン!〜”が鳴り響く曲「DROP THE BOMB」の中にP-FUNK「GIVE UP THE FUNK」、JB「SOUL
POWER」のフレーズが出てきます。C.BrownはスタンダードJAZZのカヴァーを好んでいますが、TROUBLE
FUNKはFUNK勝負のみ!藤村甲子園なみの剛速球でズバズバ投げ込んで来ます。
途中、お客さんをいじる事も忘れてはいません。
1階席の右・左そして2階席と、会場を3つに分けての全員ダンスフリ大会。ワタクシが居たブロックでは両手を左右に水平に上げて腰をフリフリ・・・(サーフボードと言うダンス名らしいです)。彼等はライヴをこうした客席のアクションも含めつつ創っていたのでした。おなじみの曲をみんなで大合唱という事は、どんなライヴでもある盛りあがり方ですが、客に踊りを強制するとは! いやいや、楽しく踊らせてもらいました。ステージ近くで揉みくちゃになって踊るライヴハウスより、ホールでゆったりと空間に余裕を持って観るライヴだから出来た演出かもしれませんね。どちらが良いのでしょうか? 好みは人それぞれですけどね。
何にしてもGO-GOは踊らにゃ損!って事です。
会場には腕を組んだまましかめっ面で観ている某ミュージシャンを見かけましたが、それでは勿体無いでしょう!
こうして約2時間30分のライヴはバラード無しの怒涛の押しまくりであっという間に終了したのでした。期待通り、いやそれ以上の爆弾を彼等は落としていった日本公演だったのではないでしょうか。
C.Brownも勿論すばらしいGO-GOですが、FUNKに拘っているとTROUBLE
FUNKがよりストレートです。そりゃTROUBLE“FUNK”ですもんね。いや〜、ホント率直に言うと「もんのスッッッゴイもの観た!!!」と言うしかなかったです。まだまだ、BLACK
MUSICを聞き始めたばっかりの若者には強烈すぎるインパクトを残したライヴだったのです。
東京公演の前日、メンバーのJAMES AVERY とBIG
TONYがゲストDJとして出演したFMの番組がありました。その中で彼等がGO-GOについてこんな事を語っています。
「ライヴをリアルにレコードに捕らえるのは難しい。スタジオでは科学的な処理を施して近いようにもっていくんだけど、やっぱりライヴサウンドと同じって訳にはいかない。ライヴではPAのシステムや観客が音に影響をする訳で、だから本当のGO-GOサウンドを知りたければ、明日中野サンプラザに行く事だ!」
最後の宣伝文句は笑えますが、GO-GOはライヴが一番って事ですね。
以上、TROUBLE
FUNK嵐の初来日公演話はこの辺で・・・と思っていたのですが、当時の彼等のインタヴューが面白かったので次回にそれをお伝えしたいと思います。
もうひとつ、ワタクシの当日にライヴ後の足取りですが・・・。
今回はホールのライヴということもありまして、終電を過ぎるという事もなく帰ることが出来ましたが、翌日に休みを取っていたので、友人宅で朝まで気持ち良く飲んでいることが出来ました(笑)。いや〜、めでたしめでたし。
「GO-GOを聴いてみたい!」「えっ?GO-GOが今でも聴けるのか!」と思われた方、東京・恵比寿ENJOY HOUSEにて行われている“HOTT-LAB”に足を運んで下さい。 こんなのアリ!?という発見もあるかもしれません。
またこのコラムでのご意見・御希望等ありましたらこちらまでメール下さい。
hottlab@hotmail.co.jp
それではよろしければまた次回に。