カポイド(コイサン)カポイド(Capoid)は、ネグロイド(黒色人種)に含まれる人種のひとつで、コイサン人種とも呼ばれる。(注:アンリ・V・ヴァロア著「改訂新版 人種」では、ステアトピギー人種、ブッシュマン人種という呼び方も出てくる。) 南部アフリカに居住するコイコイ人(ホッテントット)とサン人(ブッシュマン)の2民族からなる。なお、この2民族の話す言語は、「コイサン語族」と呼ばれている。 初期ホモ・サピエンスの特徴を残しており、アフリカ最古の人種ともいわれる。(出典: ![]() このページから入られた方は、上位ページ ![]() ・参考文献に掲げているアンリ・V・ヴァロア著「改訂新版 人種」では、コイサンの特徴として、次のようなものを上げている。 非常に低身長(1.5m以下)、皮膚は黄褐色、ひげがよく発達。以前はもっと広く分布か?。 |
(注:![]() |
・![]() 「他の南部アフリカの人種と同様に頭髪は縮れており、鼻筋が存在せず、広鼻。肌の色は黄褐色。女性の臀部の脂肪が非常に多い「脂臀」という特殊な形質を有する。ただし今は他人種との混血も進んでいる。」 |
(注:「脂臀」とは、お尻が上に突き出した特徴的な形のことをいう。![]() ![]() |
・「かつてはアフリカ大陸南部に広く分布していたが、バントゥー人の南下に押され、今日ではナミビアからボツワナ、アンゴラ、南アフリカなどカラハリ砂漠周辺に居住する。」(出典:![]() ・民族としては、コイコイ人とサン人の2民族からなる。 ・コイコイ人 〜以前は「ホッテントット」と呼ばれていた。 ![]() 「臀部が極端に突出している特徴があり、これは「ステアトパイジア」と呼ばれる。 」 「女性にホッテントットのエプロンと呼ばれる小陰唇伸長が見られる。人工的に伸張を目的に工夫したと誤解されるが誤りで、これは彼らの身体的特徴である。 」 「男性は睾丸の片方を除去する半去勢と呼ばれる通過儀礼を行っていた。」 「1905年には南西アフリカのドイツ支配に対してホッテントット蜂起と呼ばれる戦争が起こり、ドイツ軍による大虐殺の被害を受けた。ドイツ本国ではこの戦争の是非をめぐって、国会が解散、総選挙となった。この選挙はホッテントット選挙と呼ばれた。」 ・サン人 〜英語で「ブッシュマン」との呼び名もあるが、侮蔑を含む呼び方であると見る向きもある。 詳細については、 ![]() なお、このページの記述からいくつか引用すると、次のとおり。 「 サン人(サンじん、San)は、南部アフリカのカラハリ砂漠に住む狩猟採集民族である。砂漠に住む狩猟採集民族は大変少なく現在ではこのサン人ぐらいしかいない。 かつて3000〜2000年前くらいまでは、南部アフリカから東アフリカにかけて広く分布していた。しかし、バントゥー系の人々や白人の進出により激減し、現在はカラハリ砂漠に残っているだけである。」 「 人口は約10万人。言語はコイサン語族。吸着音あるいはクリック音(舌打ちをするようにして発音される音)とよばれる類型に分類される非常に多様な音を普通の子音として使用する言語である。コイ人とは身体特性、言語、文化など著しく類似している。基本的に狩猟採集で生計をたてているのがサン人、牧畜で生計を立てているのがコイ人と区別する。」 「 身体的特徴 平均身長は男子で約155cmと低身長であるものの身長150cm以下のピグミーではない。毛髪は極端に縮れた毛で、内部に多量の脂肪組織の蓄積のために後方に突出している臀部を持っている。皮膚は黄褐色でしわが多く、突出した頬骨をもつ。人種5大区分ではカポイドとされる。アフリカの最古の住民であると考えられている。」 ・1981年に南アフリカ共和国で制作された「ミラクル・ワールド ブッシュマン」という映画が、日本でも大ヒットした。ブッシュマンの生活をコメディタッチで描いた映画で、主演のニカウは、1983年に来日している。 ![]() 【 アフリカの諸人種 】 「改訂新版 人種」アンリ・V・ヴァロア著、寺田和夫訳、文庫クセジュ、1971年から引用 ![]() 【LINK】 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 参考文献 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 「改訂新版 人種」アンリ・V・ヴァロア著、寺田和夫訳、文庫クセジュ、1971年 ![]() ![]() 更新 2015/7/25 |
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