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1991年 ソ連の崩壊、独立国家共同体へ、ゴルバチョフ大統領退任


 ソヴィエト社会主義共和国連邦 Union of Soviet Socialist Republics(ソ連 USSR)の11共和国の首脳会議が1991年12月21日に開かれ、ソヴィエト連邦が正式に消滅し、独立国家共同体を設立することが決定された。
 これに伴い、ソ連に大統領制を導入し初代大統領に就任していたゴルバチョフも退任することとなった。
 なお、ゴルバチョフはソヴィエト連邦の大統領で、このときのロシア共和国大統領は、エリツィンであった。



【ソヴィエト】
 「ソヴィエト」とはロシア語で委員会または会議を意味する。1905年の第1次ロシア革命の際にペテルスブルグやモスクワの労働者によって組織されたことにはじまる。1917年の三月革命後は労働者・兵士代表ソヴィエトが組織されて、臨時政府との間に二重権力の状態をつくり出したが、同年の十一月革命により権力を握り、ソ連の基本的政治単位となった。


【ソヴィエト社会主義共和国連邦】
 1917年の十一月革命により、世界最初の社会主義国家が成立し、初めは「ロシア=ソビエト連合社会主義共和国」と称した。
 1918年に、レーニンの率いるボルシェヴィキがプロレタリアート独裁の名のもとに一党独裁体制を樹立し、同年、ボルシェヴィキはロシア共産党に改称した。また、同年、新憲法が制定され、ロシアはモスクワに首都を置くソヴィエト連邦社会主義共和国となった。
 その後、1922年の連邦条約により、ロシア、白ロシア、ウクライナなどの各共和国の連邦という形で、ソヴィエト社会主義共和国連邦が発足した。
 1991年12月に、69年の歴史に幕を閉じることとなった。


【ソヴィエト連邦最高会議】
 ソヴィエトから選出された代議員によって構成されるソ連の最高国家機関。1936年のスターリン憲法の制定により、従来の全ロシア=ソヴィエト会議を改称して発足した。


【ソヴィエト連邦の大統領制】
 1985年に共産党書記長に就任したゴルバチョフは、ペレストロイカ(改革)政策を推進し、1990年3月にソヴィエト連邦に大統領制を導入して、初代大統領に就任していた。ソヴィエト連邦自体が解消することから、大統領も退任することとなった。


【独立国家共同体】
 1991年12月に発足した独立国家共同体は、ロシア、ウクライナ、ベラルーシの3か国が創設し、残りの8か国がこれに参加する形をとった。発足時に参加した11か国は次のとおり。
 ロシア、ウクライナ、ベラルーシ、モルドヴァ、アルメニア、アゼルバイジャン、カザフスタン、ウズベキスタン、トルクメニスタン、タジキスタン、キルギス。
 なお、グルジアは、発足当初はオブザーバーのみを派遣し参加は先送りされたが、1993年12月に独立国家共同体へ参加した。





参考文献
「新訂版チャート式シリーズ 新世界史」堀米庸三・前川貞次郎共著、数研出版、1973年
「改定新版 世界史辞典」数研出版、1974年
LINK 朝日新聞朝日新聞 教育新世紀特集:ルックバック20世紀ソ連崩壊
LINK 読売新聞YOMIDASランド1991年の10大ニュース 独立国家共同体が発足
LINK 日本政府外務省各国・地域情勢グルジア


2002/7/29

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