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第34回中学校教育研究会ご案内


千葉大学教育学部附属中学校

 今年の梅雨は非常に気まぐれなようで、盛夏とはいえはっきりとしない天候が 続きます。先生方にはますます御健勝のこととお慶び申し上げます。
 さて、本校では本年度より三年計画で、
    〜「共生」という視点から生き方を考えられる生徒の育成〜

という共通テーマのもと、「人権」、「国際理解」、「環境」の三つの分野から 研究を進めてまいります。これは本校が「過去三年間の研究をとおして追究して きた「個性を生かし、自ら学ぶ意欲を育てる指導」の成果を生かしながら「個性」 を生かす方向を示す理念、「学ぶ意欲」を導く理念を新たに設定し、その理念実 現の可能性を追究する試みであります。

 昨今の「脱偏差値教育」「ゆとりのある教育」の主張にもかかわらず、我が国 には「ものの豊かさ」を求める激しい競争が依然として存在し、それがさまざま な疎外状況を生み、学校教育にも影を落としていることは周知の事実であります。 これを放置するならば、人の精神的緊張や人と人との間の葛藤はますます高まる とともに、自然破壊は加速的に進行し、さらには現在既に進行中である発展途上 国の国際自由経済市場への急速かつ大規模な参入により、新たな国際経済競争の 激化や国際摩擦発生の原因となることが予想されます。

 本校では「共生」(人と人との共生、他文化との共生、自然との共生)という 理念に基づき、生徒がこれらの問題を正しく認識し、共生実現の可能性を見いだ し、主体的意欲的に問題の解決に立ち向かう力を引き出す指導について、学部教 員の全面的な連携研究をも含めて考察を進めてまいりました。当日は初年度とい うこともあり、形の整った授業や生徒の活動ではなく、生徒たちが、また生徒と 教師が共に、この現代社会の難関に正面から挑戦し、あるいは模索し、あるいは 苦闘する生の姿の一端を御覧いただくことになると思います。本年三月に竣工し た新校舎生徒棟の御視察も兼ねて御来臨の上、御助言、御叱正を賜りたく、ここ に御案内申し上げます。

               平成9年7月

             千葉大学教育学部附属中学校長 今村浩明

imamurah@cue.e.chiba-u.ac.jp


1.研究主題 「共生」という視点から生き方を考えられる生徒の育成

       〜総合的な学習の時間のカリキュラム開発と実践を中心として〜

2.主催   千葉大学教育学部附属中学校
3.後援   千葉県教育委員会   千葉市教育委員会
       千葉県教育研究会   千葉県教職員組合
4.期日   平成9年10月3日(金)
5.会場   千葉大学教育学部附属中学校
       〒263 千葉市稲毛区弥生町1-33
       JR総武線西千葉・京成みどり台駅下車徒歩10分
       電話 043(290)2493  FAX 043(290)2494
       E-Mail:koukai@jr.chiba-u.ac.jp
       http://youran.jr.chiba-u.ac.jp/
6.日程     9:00〜受付
   9:30〜全体会
       10:20〜授業1(共生・教科)
       11:30〜授業2(共生)
    12:20〜昼食
       13:10〜分科会
       14:30〜シンポジウム
7.会費   2、500円
・・・・・・参加者1名につき。当日受付で申し受けます。
8.お申し込み 末尾をご参照下さい。


§シンポジウム 「子どもたちの生活や文化の視点から「共生」を考える」
コーディネイタ 天笠 茂  (千葉大学教育学部教授)
パネリスト   平戸 美和子(人権擁護委員)
        岩崎 清  (こどもの城 事業部長)
        金井 裕  (日本野鳥の会研究センター副所長)

        坂本 紹一 (千葉大学教育学部附属中学校研究主任) -----------------------------------------------------------------------
§授業内容
人  権 1 年
    ボランティア、障害者、家族、ジェンダー、マイノリティー
    いじめなど、自ら決めたテーマに向かって学習を進めていま
す。中間報告を通して、子どもたちが、これまで学習した情
報を発信したり、受け取ったりしながら学習を進めます。
国際理解 2 年
    国際協力、言語コミュニケーション、国際問題、文化・風習
(音楽、スポーツ、料理)など、子どもたちが自ら決めたテ
ーマでグループ別学習を行います。
インターネットなどを使った多様な学習形態を試みます。
環  境 3 年
    資源・エネルギー、水質・大気・土壌、生態、ゴミ・リサイ
クルなど、環境に関する調査研究や体験的活動を重視した学
習を行っています。自分たちの活動を紹介しあい、情報交換
をはかるための中間報告会や情報交換会を行います。
社  会 1 A 貴族の世           授業者:山崎二朗
保健体育 1 B ニューススポーツ       授業者:橋本通平
数  学 1 C みんなで数楽しよう      授業者:荒木 昇
保健体育 1 D 自分を見つめよう〜心とからだ〜授業者:平川紀子
技術家庭 1 E もっと生活をみつめよう    授業者:内藤利枝子
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§分科会案内
「共生」という視点からの人権教育
指導・助言者 千葉県教育委員会 塙  勉  千葉市教育委員会 山川 吉四朗
       千葉大学教育学部 藤井 俊夫  提案者 磯部文雄  山崎二朗
「共生」という視点からの国際理解教育
指導・助言者 千葉県教育委員会 北田 昌史 千葉市教育委員会 元吉 文高
        千葉大学教育学部 植木 節子  提案者 齋藤 守   村上俊一
 「共生」という視点からの環境教育
指導・助言者 千葉県教育委員会 宮崎 徹  千葉市教育委員会 山本 喜也
    千葉大学教育学部 鶴岡 義彦  提案者 西村 安正  福原 修
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御連絡
  ・参加ご希望の方は、資料を以下までご請求下さい。締め切りは9月26日
   とさせていただいております。
       〒263 千葉市稲毛区弥生町1-33
       千葉大学教育学部附属中学校 第34回中学校教育研究会
       koukai@jr.chiba-u.ac.jp
       Tel. 043-290-2493  Fax. 043-290-2494
  ・千葉大学では、自家用自動車の入場を厳しく規制しております。お越し
   の際には電車等をご利用下さい。
  ・当日、上履きは当方でご用意させていただきます。
  ・当日、昼食をご希望の方は、受付で食券をお求め下さい。
  ・ご宿泊施設、交通等に関してはhttp://youran.jr.chiba-u.ac.jpをご覧い
   ただき、お早めにご手配下さい。
付記(情報担当より)
  *インターネット、ネットワーク等は、公開授業の「共生」にて希望の生徒
   が利用します。
  *附属中学校研究授業の翌日10月4日(土)に、コンピュータ、ネットワ
   ーク、インターネット等の教育利用に関する講座を、大学の主催にて開催
   する予定です。http://www.jr.chiba-u.ac.jp

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以上です。


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