下へ行くほど古い記述です
なんでタモリ<さん>かというと、学生時代の先輩だから。
僕は早稲田モダンジャズ研究会というサークルでジャズをやっていて、3年生の時レギュラー(サークルを代表するコンボ)になり、夏に北海道から九州まで演奏旅行をしました。当時は結構学生バンドの需要がまだあった時代なのです。
姫路・広島と演奏して電車(新幹線じゃなかった)にアンプやドラム、ウッドベースなど機材を運びながらいそいで乗り降りして博多の「コンボ」というジャズ喫茶へ着いたのは1975年8月27日。
ポスターに「ジャズと漫談の夕べ」と書いてある。ジャズはいいけど、「漫談」って何だ?
よくわからないうちに昼の部(昼夜2回公演だったと思う)が始まると、「先輩」と称するおじさんが出てきて「漫談」をやった。
・・・・衝撃。なんだこれは!!?
当地の人たちから「モリタ」とか「タモリ」と呼ばれるその隻眼の先輩は今では伝説の「四カ国麻雀」「北京放送」「牧師の説教」等々のネタを披露したのでした。(僕はカセットデッキを持って行ったので録音が残っています。もう劣化して聞けないかも・・)
夜の部、打ち上げ、とタモリさんはさらに過激さを増し、みんな息が出来ないほどのたうち回りました。ただ、僕は(現在はともかく)当時は酒に弱くて打ち上げではすぐに昏倒し記憶がないのが残念。
打ち上げでのタモリさんの芸で一つだけ覚えているのは、「パラリンピック開会式宣言の形態模写」というやつ。これはショックでしたねえ。あらゆる批判を覚悟の上あえてそこまでやる、という心意気。僕は「アリ」だと思いました。
次の日、タモリさんは「これから上京して芸能界にデビューするんだよー」と言って同じ新幹線で東京へ向かいました。
僕らは静岡でもう一件ライブがあったので途中で別れたのですが、「芸能界デビュー??うーん・・」とみんなは懐疑的だったのを覚えています。
その年の秋、サークルのリサイタルでは司会をやってくれて、ステージで僕のことを「ホームベースのような顔してます」と紹介してくれたのですが、「ホームベース?ホントかなあ」と思ったなあ。
その後何度か学園祭やOB会でお会いしたのですが、あれよあれよという間に有名になって・・。
まあいい思い出です。
写真は1975年8月27日博多コンボでのステージ。残念ながらタモリさんは写ってない。
僕が見たエピソードを一つ。
たしか上記リサイタルの司会の時だったと思うけど、話の流れで当時ジャズ界で大ヒットしたチャールズ・ロイドの「フォレスト・フラワー」の話題になって、タモリさんはいきなりスキャットでロイドのテナー・ソロを1コーラス完璧に再現したのはびっくり。
みんなに大受けでした。記憶力・音感・頭の回転・・天才ですねー!
「超能力を持った新人類」というのはSFでさんざん書き尽くされてきたテーマだが、これは面白かった。ちょっと初期の小松左京の作風を連想した。
前半、日本版ホグワーツ校か?という描写から一気に冒険ものになり(前半ドラクエ風後半ウイザードリイ風という評があった)、いろいろな要素が盛り込まれた堂々とした傑作SF。しかし帯には「SF」の文字はない。現在は「SF」を正面に出すと売れないのかな?
「僕の小規模な失敗」「やっぱり心の旅だよ」「僕の小規模な生活1.2」
先週書いた「うつうつひでお日記その後」で気になっていた福満しげゆき作品を読んだ。
なにしろあれだけ大量の読書日記で吾妻ひでおが唯一二重丸をつけて絶賛し、模写までしているのだ。(模写と言えば、説明なしで"宮谷一彦ごっこ"のイラストがあったのに感動)
福満しげゆき、面白い。細かく神経症的でいてどっかぬけている感じが後を引く。高校生から紆余屈折の果てマンガ家になっていく自伝的物語。
「マンガ家もの」はやはり面白いなあ。「マンガ道」藤子不二雄から、各種「トキワ莊」もの、永島慎二の一連の作品、最近では「G戦場へヘヴンズドア」日本橋ヨヲコ、がすばらしかった。唐沢なをきの「漫画家超残酷物語」「まんが極道」もすごかった。
これから「アオイホノオ」島本和彦、「ビアティチュード」やまだないと、を読むつもり。
「デス・ノート」の作者が漫画家志望の少年を主人公にした新連載を始めたと聞いて、単行本まだかな・・・いや、ジャンプならうちにあるのでは?と思いついた。
実は妻が「NARUTO」の大ファンで(笑)職場の友人から読み終えたジャンプをもらっていた(妻は自分では絶対雑誌は買わない)のを思い出したんだ。
僕はといえば、最近はジャンプの「王道」作品はどうも読む気にならないので敬遠していた。この20年くらいジャンプは「こち亀」しか読んでない。
さっそくジャンプ在庫を探すとあった−!「バクマン」大場つぐみ・小畑健。残念ながら1.2回目はもう処分されていたが17回まで一気読み。
「デス・ノート」タッチで細かくリアルな描写。さすがだ。面白い。
「僕の小規模な失敗」を読んだ後なので対照的だなー。
ジャンプの他の作品も拝見。「王道」アクションものは相変わらず敬遠するが、「こち亀」以外で、「いぬまるだしっ」大石浩二と「SKET DANCE」篠原健太、が面白いなあ。
今日は「毎日母さん5」西原理恵子、を買ってきた。相変わらずなんて面白いんだ・・。
今日は朝から休日出勤。
昼食時に西荻信愛書店へ寄ってマンガを物色。
「巨人譚」諸星大二郎。
80年代から描き続けられたシリーズの集大成。
諸星流神話譚はやっぱりいいなあ。
「冷食捜査官@」とり・みき。
これも90年代初頭からいろいろな雑誌に掲載されていたシリーズ。
とり・みきの真骨頂、ストーリー・ギャグ。マニアックなギャグが楽しい。
安全無害な合成食料が普及し、一切の生物由来の食品が禁止された近未来。20世紀に作られた冷凍食品がブラックマーケットで取引されるのを取り締まる「冷食捜査官」が主人公。
冒頭の、本物のアジフライを食った男の調査で訪れたバーでの主人公のセリフ、「・・・アジは歩けない。衣つきならなおさらだ。どこで仕入れた?」というハードボイルドのパロディから一気に引き込まれた。
読んでいたエピソードもあったが20年近く書き続けているシリーズとは思えない統一感がすごい。
「うつうつひでお日記その後」吾妻ひでお。
「失踪日記」以後の例によって淡々とした日記と「ただそのとき描きたくなった女の子の絵」だけなのだがおもしろいんだよなあ。
前書きで「行くとこまで行っちゃって、すでに漫画ですらなくなってます」とあるが、すごい。
諸星大二郎、とり・みき、吾妻ひでお、と並べると1980年代か?という感じだが、面白いんだから仕方ない(笑)
「なんでも鑑定団」でローリングストーンズの話題がでてたので、60年代のストーンズの映像を探すと、いっぱいあるなあ。
初期のブライアン・ジョーンズ、かっこいいなあ・・。キースはホントはまじめでマメなギター好きな男なんだなあ・・ミック・テイラーのギターはやはり最高だなあ・・・とか見ているとあっという間。
ミンガスのベースが聴きたいなあと思うと、ちゃんと60年代のヨーロッパライブの映像がある。VHSで持ってるけどつい見てしまう。
ドルフィースゲー・・、tpのジョニー・コールズがあきれた顔で見ているのがいいなあ。続けてドルフィー映像を見る。バスクラ・ソロ驚異的・・。
うーん、ビートルズの屋上ライブは・・と思ったら、ちゃんとあるし(笑)
酒が進んで、すっかり酔っぱらってしまいました。
二匹で連れて行ったせいか、ほとんど泣かなかったそうで、モクなんかケージの中で仰向けで堂々と昼寝していて獣医さんに「この子は大物ですねー」と言われたらしい
椿はひさびさの一人っ子を十分に楽しんではしゃぎ回っていたとのこと。
けっこう気を遣っているんだなあ・・。
プレゼントはジジのぬいぐるみ筆箱にパイプの入るケース。
長男は、漫画「天顕祭」白井弓子を買ってきてくれた(これはすごい)。
いくつになっても誕生日はいいもんだ。
年を取るのは嫌ではないが、ときどきもらった写真を見て(特に仕事がらみの)、自分の姿に一瞬「いったいどこのじいさんだ?」と驚くのは困るなあ。中身は20代から変わってないのに。
2006年に高円寺に移転するまで、三十数年にわたってフリー・ジャズを中心に有名・無名の演奏家によってあらゆる音楽が演奏されてきた場所だ。
僕は1970年代に何度か出演してからだいぶご無沙汰の後、1995年から毎月即興演奏をやっている。
マスターでサックス奏者のの鎌田さんはずーっと変わらない。
しかし、時は流れますなあ・・
しかしデカい。以前の2割り増しになって机上が一杯。
作りはvioに比べるとさすがにちゃっちいなあ・・。
モニターは17インチから19インチワイドにしたのだけど、縦方向はかえって狭い。まあしょうがないか。
若い頃は「頭痛持ち」で頭痛薬が手放せなかったのだけど、いつのまにかほとんどほとんど起こらなくなった。
最近の頭痛は若い頃のものと違って頭の表皮近くが「ピリッ」と針で刺したように間欠的に痛む。場所が少しずつ移動する。
愛用の頭痛薬は効かない。
調べてみたら「頭部神経痛」というヤツらしい。
ビタミンB12が効くというので、妻の薬コレクション(笑)から見つけて飲んでみたがまだ効果はないなあ。
頭痛が気になってやる気というのが全くなくなってしまう(もとからそんなにないのに)。まいったなあ。
これが済むといよいよ寒くなる。
でも汗っかきなので暑いより冬の方が好きだ。
カラスウリも可愛い。
Derek Baileyのように演奏しようと思ってグッドマンで毎月ライブをはじめてもう12年。あっという間だなあ。
というわけで、今月は10/11(土)20:00〜 高円寺グッドマン即興ライブ#162 山下(g)衣山(tb)デュオ です。
対バンは、罪人の庭園・鎌田雄一(ss)鈴木シンメイ(vl)難波博允(DJ)
ハヤカワミステリの旧訳「長いお別れ」(清水俊二訳)を読んだのは学生時代で、池袋のグランドキャバレー「杯一」(だったかな?)のバンドの控え室で読んだ記憶がある。
ストーリーはすっかり忘れていたけど、魅力的ないくつかのセリフを覚えていたのはちょっと驚いた。
終盤の決めゼリフ「ギムレットを飲むには少し早すぎるね」だとか、
「さよならを言うのは、少しだけ死ぬことだ」。これは有名だけど、村上春樹の解説でちょっと疑問が解けた。
この言い回しはチャンドラーのオリジナルではなく、もとはフランスの詩で1940年代のコール・ポーター作のアメリカの流行歌「エブリタイム・ウイ・セイ・グッドバイ(I die a little)」に引用されたらしいという。
この曲はコルトレーンの演奏で有名だし、僕も学生時代コンサートで演奏して思い出深い。この曲の歌詞と「長いお別れ」のセリフの関係が疑問だったんだ。
一番好きなのがフィリップ・マーロウの吐く「私はロマンティックなんだよバーニー、・・・」というくだり。そっくり覚えていた。読み返した記憶は余りないのだけどなあ。
5ヶ月になったゆずは、おっとりとマイペースですが最近寝ている僕らを起こすテクニックを身につけました。「にゃっ、にゃっ」と鳴きながら足や手の指先に噛みつくのです。これはたまりません
4ヶ月のモクは、これは末っ子の男の子そのものでやんちゃですばしっこく甘えんぼです。すぐおもちゃを独り占めしようとします
三匹で家中を駆け回って運動会状態になるのは実に楽しいですね。
小学校高学年でビートルズを知ったときは、まず曲の格好良さから好きになった。ずべて繰り返し聞きたくなる曲だった。
アルバム全曲「良い曲」というのは当時のポップ・グループではまず考えられないことだ。
次に楽器のうまさとアレンジの巧みさがわかってきた。ポールのベース・ラインは今でも参考になるし、ジョンのリズム・ギターの格好良さ、ジョージのセンスあるリード、バンドをやるようになってリンゴのドラムの凄さがわかった。
そしてずいぶん後になってビートルズの最大の魅力は「唄」だと気付いたなあ。
ポールとジョージのボーカルももちろん良いが、なんと言ってもジョンの声と歌い回し。そこにポールとジョージのコーラスが複雑に絡む。
最高の歌手と作詞作曲家と演奏家とアレンジャーが揃った4人。最強だ。
昔からビートルズのコピー・バンドにはどんなに上手くても全く興味なかったのは楽器はコピーできてもあの歌声は絶対に真似できないからだったんだ。
DADAKANこと糸井貫二氏は御歳88歳になる「伝説の」芸術家。
ハプニング、パフォーマンス、オブジェ、メール・アートなどの
「観念的芸術」を現在でも続けている。
彼を知ったのは数年前読んだ竹熊健太郎の著書「篦棒な人々」に掲載されているロングインタビューで、タイトル通りのなんてベラボウなひとなんだ!と衝撃を受けた。
竹熊氏が引用している1960年代の前衛芸術について書かれた赤瀬川原平の「いまやアクションあるのみ!」「東京ミキサー計画」を読み返した。
60年代のダダイズムに代表される前衛芸術の中心となった赤瀬川氏や糸井氏が出展した上野の「読売アンデパンダン展」は実に興味深い。
1960年代といえば僕は小学生の頃だが、上野の東京都美術館で前衛芸術が並んでいる展覧会を見た記憶がある。
当時近所に住んでいたよく遊んでいた子の父親が美術の先生で家の庭に得体の知れないオブジェがゴロゴロしていて面白かった。その人が東京都美術館で展覧会をやるからと誘ってくれた。
会場で見つけたその人の作品は、子供の使い古した自転車や何かが石膏で固めて盛り上がったなんとも迫力ある不思議なものだった。
個別の作品で覚えているのは、千円札の鉛筆による実物大精密模写の作品で、あまりの細かさに驚いた。後年赤瀬川原平ファンになってこの千円札模写が彼の作品だとわかった。
この展覧会は「読売アンデパンダン展」だと思っていたのだが、「いまやアクションあるのみ!」の資料によると「実物大千円札模写作品」の出展はないし、誘ってくれた人(たしか門脇さんと言ったと思う)の名前も出品者リストにない。うーん、別の展覧会だったのだろうなあ。
それで「鬼放展」なのだが、糸井貫二氏の芸術はなんというか・・観念的、瞬間的、同時間的、精神的な・・というと少し違うかな。
つまり今回の展覧会で写真や資料を見るだけでは結局彼の芸術のほんの一部を遠くから見たに過ぎないようだ(もちろん相当面白かったけど)。
大阪万博の全裸ハプニングで警察官に取り押さえられる写真は、電車で痴漢が捕まる現場と同じように見えるし、晩年のダーウインのような風貌で「全裸儀式」パフォーマンスを行う写真は単なるアブナイ人に見えなくはない。「貧困の中で自分の一年間の生活費を遙かに超える紙幣を半分燃やして知り合いに郵送する儀式」など普通は理解不能だろう。
むしろ、いろいろな人が糸井貫二について語ることによって彼の芸術が見えてくるような気がした。
フェルメールが本人のことは謎ばかりだけど残された絵画作品のみで評価されるのに対して、ダダカンの芸術は語られることによって評価され語る人がいなくなれば消滅するのだろう。
芸術は面白いなあ。
今日は仕事は休みなのでちょっと千葉の海までドライブ。
実にさわやかな秋晴れでよかった。
九十九里浜のほぼ真ん中、木戸浜という鄙びた砂浜。
ここは小学校の頃から毎年欠かさず来ていた。
両親が子供を連れてくるために小さな別荘を建てたのだ。
実に楽しい場所だった。
高校や大学生の頃はバンド練習もしたし宴会場にもなった。
結婚して初めて飼ったネコもここで拾った子猫。「キド」と命名。
真っ白な良いネコだった。
僕と妹に子供ができると彼らが大きくなるまで「夏は木戸浜」だった。
時が過ぎて子供達も自立していってここ数年はご無沙汰していた。
小さな家も修理を繰り返したが、さすがにボロボロで限界になりついに昨年取り壊した。
僕の代になるともう再建はむずかしい。
この浜は全然変わらない。むしろ寂れる一方だなあ。
最盛期は海の家が5-6軒あったけど数年前は2軒になり、今日はまあ時期のせいかなんにもなかった。昔は数軒は一年中営業してたものだが。
この浜は好きだなあ。とにかく広い。海も浜も見渡す限りなんにもなくただただ空と海と砂浜。
今日は母親も連れて行ったのだけど、10年ぶりに来てとても喜んでくれてよかった。
昔は僕と妹の子供、総勢6人の孫を一人で引き連れて来て海で遊ばせていた母もめっきり歳を取った。
人にとっては時の流れは速いなあ。
ゲストでは恒例の「寒空はだかショー」を堪能する。
帰りは豪雨のなかびしょぬれ。
土曜日はパイプ同好の士と印度料理屋で会う。
とんでもなく種類があるカレーが実に美味い。
パイプの話をしているとあっという間に時間が過ぎた。
写真はashton のマグナム(これでもSサイズだって)という冗談のようにデカいパイプを喫わせてもらっている私。店頭のディスプレイかと思うような大きさだが、これがまた実に美味くてびっくり。
帰りはまた豪雨でびしょぬれ。
さて夏のライブもいよいよラスト。
8/29(金)18:30開場 吉祥寺「MANDA−LA2」
桜井明弘バンド「 スペシャル・ライヴ」
桜井明弘(vo.g)藤井良彦(g)奥山信爾(key)山下(b)藤川栄治(ds)
ゲスト:寒空はだか(真空ギター弾き語り)、泉邦宏(as)、倖田李梨(vo.g)
one & onlyのフォーク・ロックと豪華なゲスト陣。
ぜひお越し下さい。
「光る風」山上たつひこ
1970年の「少年マガジン」連載中に夢中で読んだ。朝日ソノラマから出た単行本も借りて読んだと思う。
最近、大型本で復刻されたので数十年ぶりに読み返したが印象的なシーンは皆覚えてるなあ・・。軍国主義台頭の恐怖を描いたシリアスなSFだ。
1970年頃のマガジンは読者層が上がってほぼ青年誌になって「ガロ」状態だった。創刊当時からの読者が「卒業」しないでそのまま付いてきたからだろう(僕もその一人だったが)。
横尾忠則が強烈な表紙デザインをしたのも1970年だったはずだ。この頃の「マガジン」は凄かった。毎週楽しみだったなあ・・。
山上たつひこはこの後、青年誌「マンガストーリー」でこれまた強烈な「喜劇新思想大系」を連載する。こちらも数年前に完全版が復刻されたので買った。超シリアスから超下品へ(笑)どちらもほんと、衝撃的だったなあ。
息子に「光る風」読め。と貸したとき、「あ、がきデカの人だね。でもがきデカちゃんと読んだことないんだ」と言われて気が付いた。
「がきデカ」も息子の生まれる前の作品か・・・。十数年前にため込んだ雑誌が限界を超えてしまい、泣く泣く「まんだらけ」に処分した。70年代の「チャンピオン」も「マガジン」も全部揃っていたのだが、物置にぎっしり詰め込むしかないので「読みたい雑誌をちょっと取り出す」というのは不可能だった。まあ、そんなの息子に貸していたらただでさえ勉強きらいだったのでたいへんなことになってたな。
「秘密1-4」清水玲子
夏目房之介氏がブログで絶賛してたので読んだ。面白かった。
「死者の脳の記憶にある映像が再現できたら」犯罪捜査はどうなるか、という設定。少女マンガのきれいな絵とお約束の美男子コンビとグロテスクなシーンの対比がすごい。
あと息子が貸してくれたマンガ。
「宇宙兄弟1-2」小山宙哉
近未来の宇宙飛行士もの。宇宙飛行士をめざす兄弟の話が興味深い。3巻が楽しみ。しかし「ふたつのスピカ」「プラネテス」「Moonlight Mile」など息子はこういうのが好きだなあ・・。
「深夜食堂1-2」安部夜郎
これはシブイのを見つけてきたなあ。ちょっと滝田ゆうを思わせる絵柄とストレートなお話しがいい感じ。
「天才柳沢教授の生活・文庫版1-2」山下和美
「懐かしくてつい買ったんだけど読む?」と持ってきた。これはずいぶん前に新書版をどこからか借りてきて家族全員回し読みした作品だ。もちろん面白い。
読み直して、ひょっとして息子は祖父のことを連想するのかなと思った。息子の祖父は元大学教授で本の虫。80歳を越えた今でも規則正しく仕事部屋にしている別宅に出勤してひたすら学問一筋。その息子である僕から見れば「柳沢教授」のような格好良さは全くないが、「本に侵食される家」「生活費が本に消えて苦労する妻」なんか同じだ。
2巻の柳沢教授の妻とピアノのエピソードを読んで、僕の母もそういえば僕の小学生の時たった一度だけみごとにピアノを弾くのを見て驚いたことを思いだした。
「イキガミ1-5」間瀬元朗
これについては息子と意見が一致。「設定は面白いが、エピソードがありきたりでイマイチ」
しかし、「イキガミ」も「秘密」も「もし・・・だったら」「世界がどうなるか」というお話しだ。昔はこういうフィクションは「SF」の一ジャンルだったんだけどなあ。これもSFの「拡散と浸透」の結果だ。
あと一つ、バンド仲間から借りたマンガ。
「チェーザレ1-5」惣領冬実
これはすごい。15世紀イタリア、ピサの若きチェーザレ・ボルジアをめぐるお話し。ボルジア家メディチ家の人物は入り乱れ、ダ・ヴィンチやコロンブス、マキャベリはでるは・・、世界史は苦手だったがこれは面白い。
専門家が監修した時代考証もすごいがやはり絵に魅力がある。次巻が待ち遠しい。