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−江戸時代との対比で考える− 江戸時代は、人々の大多数が自営業のSOHO社会であったと言われています。現代は、縦割りの分業が極度に進んだ、雇用中心のサラリーマン社会とも言えそうです。ベンチャーやSOHOの比率は言われているほど増えていないのが現状です。雇用社会は、自前の事業で生きるという精神を忘れさせ、自ら生きる力を喪質させます。大量生産主体の画一化された社会が、時代を担う若者の気概を失わせているような気がします。 手仕事により「自分の手で何かをつくる」ということ自体が、”自前”という意識と総合性を発揮する”生きる力”を涵養してくれるのではないでしょうか。21世紀の課題である”多様性”という活力源も、ここから生まれて来ると思います。「人間性豊かな時代」を立ち上げる或いは再興する切口として、手仕事、なかんずく量から質の時代への転換を早めるという意味で手技を重要視する所以であります。江戸時代と一線を画す意味で、WebというITを駆使し、「個のネットワーク」という新しい仕掛けを追求すべき時代でもあります。”手技のゆりかご”は、手仕事の意味を深めるべく、「手技に関わる人々のネットワーク化」を目指すものです。 |