《《狂牛病は、牛肉でも感染する!》》
狂牛病Link集
 千葉県白井市で、狂牛病の牛が発見された。これで狂牛病の発生国は、日本を加えて16ヵ国に広がった。農水省や関係業者は、牛肉は安全だとしているが、これはウソである。国民がパニックに陥って農産業界が壊滅的な打撃を受けることを恐れているのである。  日本産の牛肉も、狂牛病の病原プリオンで汚染されている牛肉を食べるのを直ちにやめるべきだ。タンパクは、魚や大豆で、充分、間に合う。
 農水省が肉と牛乳は安全だと言い切っている根拠は何かというと、「狂牛病に感染した牛の牛乳をネズミに飲ませ続けたけれども異常がなかった」というだけにすぎない。こんな的外れな実験は、安全な根拠に、到底、ならない。
 狂牛病騒ぎのさなか、英国のある村で、住民が次々にヤコブ病(人間の狂牛病=プリオン病)になった。村民は同じ肉屋で牛肉を買って食べていた。このニュースで英国全域に衝撃が走り、英国政府は「牛のリンパ節や神経組織を食べても狂牛病に感染する」と警告した。ステーキやハンバーガーを食べて感染することも判明した。だから英国でパニックが続いている。  肉の切り身には、神経組織がそのまま存在するし、リンパ節は関節付近の肉の取り方次第で肉に混じる。特に危険だとされているのは、病原プリオンが多量に存在すると脳、脊髄、眼であるが、牛を解体するとき、脳や骨を切るのに使う刃物と肉を切るのに使う刃物を使い分けているとは考えられない。病原プリオンは簡単に肉に混じる。

 発病していなくても、感染して潜伏期にある牛の神経組織には病原プリオンが存在する。牛を解体するとき調べるのは脳だけだから、プリオンが脳に達していない感染牛の肉は、そのまま切り身で売られる。潜伏期間は2年〜8年とされる。

 感染ルートは何か?農水省は不明だとしているが、英国から家畜飼料に輸入された肉骨粉が原因と考えて、ほぼ間違いない。

 狂牛病は1980年代から英国で流行し、92年には400万頭が焼却処分された。フランスも昨年11月に40万頭を焼き殺した。西欧ではこれまで100人以上の人間が感染して死んだ。英国での感染ルートは、牛の肉を取った後の残骸をすりつぶし、タンパクを分離して牛のエサに用いた「牛骨粉」だった。英国政府は、ただちに国内使用を禁止したが、業界の損失を恐れて、輸出は禁止しなかった。このとき、不心得な輸入業者によって、パニックのさなかの英国から90年から96年の間に333トンの肉骨粉が輸入された。日本の肉骨粉使用量は年間40トン程度だから、8年分に相当する、ものすごい量である。  事の重大さを知ったEUは、当時「英国の肉骨粉で狂牛病が流行する危険がある」と日本に警告したが、パニックを恐れた農水省は、この警告を黙殺した。それどころか、「英国から肉骨粉が輸入された統計は日本にない。国民の不安をあおる警告は迷惑である」と、逆に抗議した。

 病原プリオンの潜伏期間が過ぎて、いよいよ日本でも狂牛病が発病したのである。「エイズ問題」での厚生省の対応もそうだった。アメリカから非加熱製剤の使用を禁止するよう警告されたが、これを無視して、国民が犠牲になった。いま再び、農水省がその愚をくり返した。憂慮すべき重大な事態である。  こうゆう時のために「飼料安全法」という法律があるが、農水省は行政指導だけで、牛の飼料に肉骨粉を禁止しなかった。行政指導は、罰則が無い「お願い」にすぎない。だから飼料業者が飼料に混ぜた。鶏や豚の飼料には許可されているから、現場の農家が牛に食わせることもなされていた。今回、英国獣医研究所のクロ判定を受けてやむなく省令を改正し、やっと罰則付きで禁止した。悪質な農家については捜査当局に告発するという。

 発病を公表すれば、畜産農家は全ての牧牛を処分するハメになる。牛の様子がおかしくても、何食わぬ顔で食肉用に売ることは容易に予測がつく。食肉処理場でも、必ず狂牛病に気づくわけではない。今回の白井市でのケースを見ても、食肉処理場の従業員が、たまたま気を効かせておかしいと思ったのが発端だった。不審に思っても獣医に連絡しなければそのまま食肉になり、残骸が骨粉にされる。不まじめな検査機関が故意、あるいは不勉強で見過ごすこともある。現に今回の場合、つくば市の動物衛生研究所は狂牛病ではないと判定した。不審に思った千葉県の家畜保健所が脳を調べたら狂牛病特有のスポンジがあり、発覚した。政府はそれでも「疑わしいだけだ」と言い張り、英国獣医研究所に検査してもらって、やっと「狂牛病」と認めた。

 国内で初めて発生したのではなく、初めて見つかったにすぎない。日本では14万2千の農家が450万頭の牛を飼育している。牛の配合飼料を製造している工場は130ヵ所もある。病原プリオンの肉骨粉で牛に感染し、その牛のプリオンがまた肉骨粉として流通する。そうしたサイクルがすでにでき上がっている可能性もある。牛の骨髄を煮出して使う、業務用のダシも危ない。  病死した牛の肉は食用にすることが禁じられており、ペット・フードに使われる。英国ではプリオンで汚染されたキャット・フードを食べて、狂牛病になったネコがかなりの数にのぼっている。

 牛は本来草を食べる動物だが、肉の生産効率を上げるため、大豆カスや魚骨粉などの濃厚飼料を与えるようになり、それが牛の「共食い」である肉骨粉にまで高じた。狂牛病の発生は、不自然なエサを牛に食わせたツケである。肉骨粉には当初、魚の骨粉が使われていた。ところが、牛骨粉の価格は4分の1ほどで、バカに安い。  もともと牛は病気が多い。「口蹄疫」という手がつけられない疫病もある。伝染が非常に速くて予防法がなく、すべてを焼き殺すしかない。この疫病も英国が本場だ。牛のエサに羊の内臓や骨を最初に混ぜたのも英国である。昭和26年以降、英国からの牛肉輸入の完全禁止が続いているのは、「口蹄疫」が恐ろしいからだ。外国から牛の残骸から作った肉骨粉の輸入を認めるのは、怠慢で安易すぎる。

 狂牛病は脳がスポンジ状になって運動神経の障害をおこし、やがて死ぬ牛の病気である。ヤギや羊にも同様の病気がある(スクレイピー病)。  狂牛病と同じ症状を示す人間の疫病がヤコブ病(プリオン病)である。1920年にドイツで発見された。狂牛病と同じく脳がスポンジ状になり、痴呆、人格障害、精神錯乱が生ずる。症状がアルツハイマーに似ていて、老人痴呆だと診断されたあとプリオン病と判明したケースもある。若い人には見られず、35〜60歳の男女に多い。治療法は無く、発病して1年くらいで死ぬ。厚生省の調査では、これまで878人の患者が確認されている。多くは牛の脳膜を移植する「硬膜移植」が原因だった。つまり牛の脳にある病原プリオンである。

 ところが狂牛病騒ぎのなか、英国で従来とは全く違うヤコブ病(新ヤコブ病)が流行し、狂牛病の牛肉を食べたからではないかと騒がれた。若い人でも発病した。栄光政府が狂牛病が人間に感染することを認めたため、西欧中がパニックになった。

 プリオンはもともと動物の体内にあるタンパク粒子である。細胞ではないからDNAも核酸も無く、増殖しないはずである。ところが病原性プリオンは、正常な脳に存在する健全なプリオンを変化させて、つぎつぎと病原性プリオンに変えてしまう。細菌ではないから、熱、アルコール、放射線など、いかなる消毒、滅菌方法でも防げない。しかも、発病したら確実に死ぬ。  狂牛病の牛を食べなければ感染しない、というものではなく、病原性プリオンに感染している牛を食べると発病する。ここに恐ろしさがある。病原プリオンは、傷口や食物から末梢神経に入り、脊髄を経て脳に達する。脳がやられてスポンジ状になってはじめて発病する。その潜伏期間は2〜8年とされる。感染して潜伏期間にある牛の神経・リンパ系統、脊髄には、病原プリオンが存在する。プリオンが脳に達しないと発病しないから、感染した牛か、分からない。

●発病をいかに防ぐか?

 英国での状況を見ると、同じ肉を食べた家族でも、発病する人と、発病しない人がいる。これは、同じように病原プリオンを食べて感染しても、プリオンの活性を抑える人がいることを示している。病原プリオンの活性や増殖を促進するのは、他の全ての病気と同じく、「活性酸素」であると思われる。しかも病原プリオンの増殖は、正常プリオンを増殖させる点で、ガンに似ている。感染したら治療法が無いと、無為にあきらめると不安がつのるばかりだ。感染しても発病を防ぐべく、「活性酸素」を抑え込む予防行動をおこすべきだ。「活性酸素」の作用を抑える能力を「抗酸化作用」という。活性酸素はあらゆる病気の直接原因だから、抗酸化作用にすぐれた物質はきわめて効用が広い。良く知られた物に青汁、ビタミンE、プロポリス、緑茶カテキンがある。いずれも、免疫力増強作用、抗ガン作用に優れている。緑茶カテキンの抗酸化力はビタミンEの50倍も強い。抹茶より煎茶に濃い。
株式会社 自然健康社 発行
「健康への指標」<号外 2001.9.26>より

……ちなみに、こんな意見もあります……

    狂牛病関係の参考資料集です

  1. また、狂牛病ですか?・・・・・もうやめて欲しい!
  2. 狂牛病とは?
  3. 狂牛病リンク集
  4. 牛海綿状脳症(狂牛病)について
  5. 狂牛病(牛海綿状脳症)「Q&A」
  6. 狂牛病
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  8. 狂牛病の正しい知識
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