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それから半年経った10月下旬、対照的なオンデマンド本にお目にかかった。片方は、和綴じ本の雰囲気を残して丁寧に復刻した、美しい本。片方は、世間一般の「オンデマンド本」のイメージはおそらくこうであろうというような、「とりあえず印刷して製本してみました」というような本。その両者がひとくくりに「オンデマンド本」と呼ばれているのは、少しさびしい。
本というものは、単なる情報の入れ物にすぎない。ただ、それにとどまらないのが、本の不思議なところでもあり、魅力でもある。食べ物を入れることができればいいだけの食器が鑑賞や収集の対象となるように、精神の食物を入れる食器ともいうべき本も、やはり鑑賞や収集の対象となってきた。本が物質として存在する限り、作り方がオンデマンドになったからといって、その本質は変わらないのではないか。
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T-Timeが1998年の MacWorld Expo で世に出てから1年。Ver1.1.3も登場し、新しい1歩を踏み出そうとしている。 あっという間の1年だったけれど、T-Timeのまわりにも、いろいろなことがあった。T-Timeも、ずいぶん大きく成長したものだと思う。今年は我々に、何を見せてくれるのだろうか。 これまでの歩みを振り返り、これからの発展を期待して、T-Timeに誕生祝いの言葉を贈ろう。バースデープレゼントにしては、ちょっと辛口だけれど、T-Timeを心から愛する者として、今言っておきたい言葉である。 ※なお、このttzファイルは、T-Time出版センターを利用して制作したものである。 |
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T-Timeは、マニュアルなしでもすぐに使いこなせるツールである。インストールしたら、その瞬間から便利に使い始めることができる。 とはいえ、T-Timeの世界は、果てしなく奥が深い。自転車でちょっとそこまで、ではあっても、ちゃんとした道しるべがあれば、とても嬉しい。 『本の未来』の著者である富田倫生さんが、とてもすてきな道しるべを用意してくださった。その本を紹介したくてブックレビューを書き始めたら、いきなり脱線してしまい、ブックレビューとはとうてい言えない代物になってしまった。これもT-Timeに寄せる想いの熱さゆえと、ご容赦いただければ幸いである。 |
最新情報満載、御意見御希望も受付中。T-Timeユーザ必見!
エキスパンドブックにめぐりあってから、「書くことはできるけれど、作ることはなかなかできない」という、本に対する認識が、少しずつ変わりはじめた。電子本は、書いたら、すぐその場で本にできるのだから。気まぐれに書く文章を、ひとつ、またひとつ、電子本にしてみる。そうして、さっきまで「下書き」にすぎなかったような文章が、目の前ですでに本になっているのを目の当たりにする。 それから1年後、こんどは T-Time にめぐりあった。私は、「本」という名詞を抜け出し、「読む」という動詞と向き合うようになった。 「本」という名詞。「読む」という動詞。エキスパンドブックと T-Time に対する想いを、それぞれにふさわしい形で、ことばにしてみた。 |
私と電子本との出会いには、ちょっと意外(?)なサイドストーリーがある。 単に「物好き」というだけのことなのだが、本人にとっては、結構これが思い入れが深かったりする。「いつになったら、本の話が出てくるの?」と思われるかもしれないけれど、我慢して読んでいただければ、ちゃんと最後には本の話にたどりつく。あきれながら、読んでみてやって下さい。 こういう文章を、ちょっとホームページに上げてみたりするには、ttzは最高! |
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