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2月1日(火)
▼週刊プレイボーイ「上祐史浩インタビュー」って、五年前にもやってなかったかい。あの事件の渦中。
▼うーむ知らなかった。ペリー荻野って女性だったのか(「ペリーが来たりてホラ貝を吹く」/朝日ソノラマ)。んでも「ナンシー関」「カトリーヌあやこ」みたいないかにも女性とわかるようなカタカナ名でなし……。

2月2日(水)
▼aiko「カブトムシ」の、服ごと水槽に浸かっているジャケットの裏側には、煙草をくわえて横目でこちらを見やるカットが使われている。
 煙草を吸う女性は数多くいるんだけど、果たしてさまになっているんだろうか。駅の喫煙コーナーには、たくさんのオヤジに混じって、わざわざ、立つときのポーズやしぐさまで決め決めにして煙をはき出している女性なんかだと、「ひとり優雅に煙草を吸うわたし」というイメージが出来上がっているみたいで。
 んでも、どう考えたって「煙草を吸うしぐさが美しい」なんていう男はいないだろうよ。喫煙コーナーならなおさら、その定位置に群がって灰を落とすので、なんだか火鉢を囲んでいるみたい。

2月3日(木)
▼「リュックは肩に下げずに手で持ちましょう」なんていう駅のポスターを目にする。
 あれだけじゃ「リュックを下げて電車に乗るな」と同義に見えるんですけど……。(「満員電車の中では」って言えよ)リュックを持って乗っただけで「こいつは公衆道徳を乱す悪人」と見られなくもないという。
▼俺はリュックを重宝しているので、「リュックを持つ=公衆道徳を乱す悪人」という風潮がもしできていたとしたら嫌だ。例えば、両手に紙袋を下げて手がふさがっている時で、背中にリュックってことがあるんじゃないの。俺は諸手を挙げて賛成、というわけにいかないなあ、あの辺のコピーには。
▼そういう意味で、例えば電車の中で携帯電話を使っていたとする、んでも、「今は電車の中だから、後でね」とその場の処理をしていた人だったら、大目に見るような態度であってもいいと思うわさ。
▼どうして、公衆道徳というやつはマルかバツかの価値判断しかないんだろう。(学校の中で教育される道徳だったらまだわかる。躾と一体化しなきゃいかん側面があるから )
 だいたい、携帯電話を電車の中で積極的に使おうって奴だったら、そんな駅のポスターなんて見やしないって。
 加えて、ポスターを見ている「良識ある人々」の間に、理由の如何を問わず「ルールを無視する人」を糾弾しようとする意識が根づいてしまったりして。
▼近年、最も「意味がない」と思えたのは、例の一連の事件の後に氾濫した「少年よ、ナイフを持つな」のポスター。

2月4日(金)
▼鼻水、止まらず。せっかく早めに帰れるのに、住処へ直行。そのまま寝ました。
▼16歳〜20歳ぐらいの、いわゆるアイドルの年齢ぐらいの女の子が「女優」という言葉を連発していたらどう思いますか。一回や二回ぐらいの単発TVドラマに出たぐらいで「演技がどうのこうの」っていちいち言葉でしか説明できないような段階で。
 それ以前に、いままでどう考えてもアイドルの扱いしか考えられないような人が「女優」を宣言している時というのは、たいてい脱いだ時だったりして。「これからはアイドルではなく女優なんだから脱ぐシーンもできます」ってなよこしまな解釈が頭をよぎってしまう。
▼いつにも増して前置きが長いわな。つまりは昨日発売のヤングジャンプが田中麗奈で、煽り文にやたらこの「女優」が連発されていたもので。
 もちろん、バラエティやTVドラマにほとんど出ないこの人が「女優」と呼ばれることに依存はないでしょうが、一方でこういうグラビアに出て「女優」という言葉が使われるとなると、どうしても安っぽくなってしまう(と↑のような観点で勝手に解釈している俺も悪いのか)
▼これとは逆なのが広末涼子。田中麗奈よりはるかに数多くの映画、TVドラマ、舞台に出ているのに、扱いが「○○に出演したヒロスエというアイドル」になってしまう。(だいたい「ヒロスエ」と四文字で記号化して呼んでいるところがすでにアイドル)誰も彼女を女優としてくくらない。「歌を中断して女優活動に専念」するより、開き直って「なんてったってアイドル」でいいじゃないのさ。「女優」と名乗るのはオバサン扱いされるようになってからでも(つっても22〜23歳ぐらい、という意味でよ)また歌を出してよ(これが言いたかった。風邪のせいで文章が乱れています)

2月5日(土)
▼やっと止まりました。しかし鼻の下がすりむけて痛い。
「新教養主義宣言」(山形浩生/晶文社)/「脚本家になる方法」(福田卓郎/青弓社)/「翻訳はいかにすべきか」(柳瀬尚紀/岩波新書)/「現代<死語>ノートU」(小林信彦/岩波新書)/「象が空を」(沢木耕太郎/文春文庫)
▼こういう時でも銀座へ。嫌がられる。(当然だって)しかし酒が入ると身体がいくらか楽になった。

2月6日(日)
▼午前に目が覚めたんだが、やけに冷え込んだのでまた床につく。身体の節々も痛い。まだ風邪は完治していないらしい。
▼約9ヶ月ぶりか、映画館に足を運ぶのも。渋谷ユーロスペースで「風の吹くまま」観る。感想はこちら。(←って書こうという途中で身体が痛いのでそのまま寝てしまった。

2月7日(月)
▼やっと回復したので、昨日観た映画の感想を今日書く。感想はこちら。

2月8日(火)
▼英語で歌うアーティストの特徴として「日本語で歌うとやけに堅くなって、歌うには恥ずかしい内容だから」という、インタビューの発言をよく聞く。ひところの「日本語の語感はロックのリズムに乗りにくいから」という理由とはちがうらしい。
 あれだけ「日本語のロック」が浸透してきていたと思っていたのに、これは退化現象なんだか。

2月9日(水)
▼Q.龍角散(お、一発変換されたPocket Atok)喉あめはどんな味がするか?
 A.龍角散の味がする。
…………答えになってねえじゃん、と反論されそうだが、舌の表面で転がされてミントの香りが広がる前に、鼻腔にまで届いてきそうな苦さは、確かに龍角散の味。「粉薬を飲むには鼻をつまむとよい」という言葉はまちがいじゃなかったわけだ。甘さは舌先で、苦さは舌の奥で感じるからねえ。
▼龍角散喉あめのパッケージにはこう書いてある。

(株)龍角散と味覚糖(株)との定型により、ハーブの香りを生かしたのどにまろやかな新しいタイプののど飴を開発しました。(後略)

 「株式会社”龍角散”」とは初めて知りましたよ。「中央公論」「主婦の友」と同じように、商品名がそのまま社名になってるわけだ。(サンプルが変)
 そのうち、日清食品と提携して「カップヌードル喉あめ」、カルビーと提携して「かっぱえびせん喉あめ」も出してほしい。(今日はたくさんリンクしてみました)

2月10日(木)
▼健康診断。
 視力、両目とも仲良く0.1ずつ落ちてました。
▼一般検診の締めは採血ですが、今年の担当の看護婦さんは、作業中やたらめったら喋る。たった数十秒間に「さあ〜今から針を刺しますよう〜痛くないですか〜痺れませんか〜ただいま血が吸い取られていってま〜す」とまくしたてる。そう言われても、痛いものは痛いわい。いちいち質問の返答を考えてしまった。
 んでも、昨年の看護婦の場合は、不慣れだったために両方の腕に針をさすはめになってた。あれよりましか。
このときの彼女の言葉は正しかった。昨年の暮れに量ったときよりも目方が増えていました。
▼それでも夜は銀座へ。

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