1月1日(祝) |
▼NHK教育で『ムトゥ 踊るマハラジャ』を流している間に年を越え、2002年になって映画が終わってそのままNHKにチャンネルを切り換えて『ジョン・レノン・スーパーライブ』を4時ぐらいまで観てました。『All you need is love』の原曲のあの哲学的な歌詞になぜあんな表面的な訳をつけるかゆず、舞台に出て落ち着きなくきょろきょろと挙動不審な首の動きに、オノヨーコから声をかけられてしどろもどもろになっていたという、まるっきり「親戚の家に連れて行かれて、どう振る舞えばいいかわからず立ち往生している子ども」のような奥田民生(選曲が『She said She said』てのが渋い)、いちばん「ジョンの物真似」っぽい声だろうと言える吉井和哉、『Mother』をクラブミュージックに仕立て上げ、かまやつひろしの何倍もの演奏時間をふんだぐっていたAcidTest(桜井和寿+田原健一+小林武史・どうでもいいけど田原健一は最近ダウンタウン浜田に似てない)ドラムに五十嵐公太(元JUDY AND MARY)、ギターに窪田晴男(元パール兄弟)など。 ▼11時ぐらいに起きたけど本当に起きたのが4時ぐらい。めちゃイケの岡村の劇団四季体験を観て過ごしたり。 ▼だいたいクリスマス前後に月刊誌も週刊誌もすべて店頭に出揃うもんだろうと思っていたらまだ見落としがあった。 ▼今年の目標……ってネットで日記書き始めてから毎年何か適当なことを書いているんだけど、その「今年の目標」を達成できたのかできないのか、年末に答えたことないような。 うーん、二十代最後の年に入ってから「じたばたする」ってのが自分の中でキーワードになっていたような気がする。三十代はやっぱり「三十代なんだから」と言われ続けるんだろうと思われるので、落ち着きのない行動は今のうちだろうということで。んでも落ち着きないまま三十歳の誕生日を迎えたら逆に悲惨だということでもある……。 昨年は書評できた本が48冊あるんだけど、じゃあ今年は百冊ぐらい書くか、と景気のいい発言をしようとしても、どだい無理であるのが目に見えている。数をこなす、という行為がただ自己満足にしかならなくて、はっきりと自分にとってプラスなのかどうか伺い知れないところがある。数をこなすのは仕事の中だけにしたいよ。だから……映画はまあ、10本以上観たらいい方なのかな、と思いつつ99年以降10本以下だから、今年もそんなもんでしょ。書評は50本前後維持、ってことで。 ▼書評に加えて日記もiModeページ作りました。こちらの日記は毎日更新ではありません。「仕事で疲れた」「酔いつぶれた」などという一行だけの日記以外の内容を持つ日のみ更新したいと思ってます。 |
1月2日(水) |
▼「日本人なら必ず体験しているもの」として何が挙がるでしょうか。レコード大賞や紅白歌合戦を観る、なんてのは日本の大半の人がやってないにしても、年末ジャンボ宝くじを買っただの、ディズニーシーへ行っただの、宇多田ヒカルを買っただの、自分とはかけ離れた行為が多く、「これをしていなければ日本人じゃない」という物言いまで溢れる始末。「これをやらなきゃ」ってな全体主義がはびこるのは世界で日本だけじゃないかと思うのですが。他の国にアンケート取ったわけじゃないから知らないが。 さて、本日は「日本人の大半ならすでにやっていること」であろう『千と千尋の神隠し』を観に行きました。池袋テアトルダイヤの最後の回だったのに子供連れが多かった。感想はこちら。 |
1月3日(木) |
▼昨日の補足。住処に落ち着きテレビをつけたらモー娘。のドラマの、ちょうど、サンタのかっこしてバイトをしている、安倍なつみの回の最初のところでした。『時をかける少女』は思ったより展開も台詞も原作に忠実でした。もっと変えてもよかったのでは。加護が妹役ってのがはまってた、というよりそれしかできないのか。 それにしても20歳で制服姿に違和感がないってのは、「アイドルになるために生まれた人」と言ってさしつかえないでしょうな。普通の女の子だったら高校卒業ぐらいの年齢で急速にメイクもファッションも変化していくものなんですが。薬師丸ひろ子みたいに23ぐらいまで制服着て下さい。 ▼そして今日、昼ご飯に七草粥を食べました。ええ、七日の朝に食うものだとはわかってますが、七日の朝に食べる暇がなさそうだったので。 マルエツで売っていた七草粥のセットを買ってきたのですが……はっきり言って何が何だかさっぱりわからん。差し当たってスズナとスズシロはわかったぞ。ちっちゃな大根と蕪の、それぞれの根がくっついてたから。 俗に「春の七草」(芹(せり)・薺(なずな)・御形(ごぎょう)・はこべら・仏の座(ほとけのざ)・菘(すずな)・すずしろ )の組み合わせってのは、「十二支」「七福神」と並ぶ、「日本人が知っているはずなのに覚えていない組み合わせ」のひとつでありますな。俺はゴギョウ、ハコベラ。ホトケノザあたりはどんな草なのか思い浮かべることができません……いや、名前は知ってるけど形を思い浮かべられない、といったらスズナとスズシロ以外の全部か。だって普段食わんもん。 ▼日が沈む頃に渋谷へ。「e-style」なる劇場スペースへ行くも……、松浦亜弥が鳴り響くセンター街に突っ込んでしまって迷い、おまけに看板を見つけておきながら西武方面のエスカレーターとエレベーターと階段をうろうろしながら裏面出口まで行ってしまい、やっとTSUTAYAの中にあるのを知って行ってみたものの、七時の回に間に合わず。(TSUTAYAの建物の真っ正面にはスターバックスの席が見えます。)4階の書店で暇つぶし。 漫画のコーナーで「無謀にも著者順に並んでいます」とわざわざ断り書きをしてある書棚。写真集の売り上げランキングで、1位松浦3位後藤4位吉澤5位石川とハロープロジェクト勢が並んでいる中、2位おしゃれなヌードちんかめ文庫版、ってのは渋谷らしいのか(そうか?)ここで「ジョン・レノン・ラストインタビュー」(池澤夏樹訳/中公文庫)購入。ポイントカードまで作ってしまったけど、果たして500ポイント貯まるほど使うかどうかね。パルコブックセンターに比べて「ここで買いたいもの」ってそんなにあるわけじゃないし。 ▼e-styleの前売り券を持ってない人の、正しい入り方。 1.TSUTAYAの一階で入場券を購入。 2.同じく一階のスターバックスの売場へ。入場券の半券は1ドリンク購入券が付いている。 3.購入後はエスカレーターで5階のe-styleへ。 ――とまあ、こういう手続きを踏めなかったので、まずいきなり5階に上がったら、「ただいま上映中です」の差し止めと入場券の購入を1階でするように言われ、はいそうですかと入場券を買って5階に上がり、「飲み物は1階で」とのことで(だって普通、飲み物って劇場脇に売ってるもんだと思うじゃん)また1階に逆戻り。やっとのことで上映時間。感想はこちら。 |
1月4日(金) |
▼昨日の訂正。「安倍なつみ@時をかける少女は原作に忠実」などと書いたのですが、原田友世@角川映画版に忠実、の間違いでしたね。 よくよく思い出してみれば、新潮社版の筒井康隆全集を読破したのに、『時をかける少女がどんな小説だったのかさっぱりわからない。読み飛ばしていたのかも。今度書評に挙げましょうか。 ▼先月の電話代の中にQ2の情報量が含まれていました。21円。NTTコミニュケーションズに支払いがあったので明細を確かめてみたのです。……心当たりがあるってのが情けないけどさ。 |
1月5日(土) |
▼避けたかったけど会社に泊まり。これから月のの真ん中まで怒濤の日々。 |
1月6日(日) |
▼昨日がほとんど徹夜だから今日は早めに帰って、添田さんからお誘いを受けたマサトクさん新居で鍋という計画に加われると思いきや、ORACLEをインストールできないノートPCに(OSがMEだったから)無理矢理Windows2000に入れ替え。Officeもすべて入れ替え、などなど雑用をしてたらあっという間に午後10時45分。 ▼井上陽水『UNITED COVER』 年末年始とやたらに聴いてたのは、ムーンライダーズでも砂原良徳でもなくてこれ。一曲目が『蛍の光』だし。昔の曲ばかりだし。『コーヒールンバ』『月の砂漠』のように、スタンダードも発売当時は流行歌だった、という鱗片を感じさせるアレンジ。『嵐を呼ぶ男』の台詞まわしのへなちょこりん加減。あの勇ましい歌詞を意気地なし気味な声の人が歌うと妙な味が出る。そして本当に意気地なしな男の一部始終を歌った『サルビアの花』は賛美歌よろしく電子オルガン。 |
1月7日(月) |
▼今日からほとんどの会社は仕事始めなんだろ、やーいやーい、と言ってみる。いや、4日から仕事してるけど、今日客先帰りから銀座に行ったら(1)、みんな「今日から仕事なんでしょ」と言うもんだから。俺は昨日も一昨日も仕事してるしおととい徹夜だ、という叫びを繰り返すことになりました。 ▼店を出たら雨が降っていた。地下から出てきて、道行く男女は、男が先に道を急ぎ、女が後をついていって男の頭上に傘をさしかけていた。傘を持たずにすむ季節に傘を持つから、男女の密着度が高いのがあちこちに。 |
1月8日(火) |
▼今日は書評にしようと思ったけど……すいません、また一週間ぐらい更新不定期です。書評はゆっくり書こう……。 |
1月9日(水) |
▼佐藤多佳子『神様がくれた指』(新潮社) 出所後のスリ、辻牧夫を出迎えた彼の育ての親である早田のお母ちゃん、電車に乗っている最中、お母ちゃんが少年少女のスリ集団に出会う。同じスリのメンツにかけても主犯の少年に文句を言ってやろうと追いかけたが、逆にあっさり投げられる。辻は肩の関節を外されて路上にうずくまる。病院に連れていったのは、ぱっと見で性別が判断できない容貌を持つ占い師の男、昼間薫。昼間は自分の大家でもある三沢病院に連れていく。それが元で昼間の部屋で奇妙な同居生活を始める。辻は何としてでもあの少年を見つけだしたい。だが、さっぱり手がかりもなく、焦燥の日々が続くばかり……。 前作『しゃべれどもしゃべれども』(新潮文庫)で、年齢も性別も立場の違う人々の、落語を巡る邂逅を鮮やかにまとめた著者が、またしても「スリと占い師」という、一般人にとって馴染みがありながら実体がまったくわからない職種と、そしてやはり年齢も性別も立場の違う男女の人間喜劇を描いた。 著者は赤坂の出身だそうで、昼間が占い師の営業をしているのも赤坂近辺だ。(ちなみに私の会社も赤坂方面です)「下町」「人情」などというキーワードが浮かびそうな登場人物が多いが、辻と昼間のやりとり、そして辻の恋人早田咲も加わって、浮かび上がらせる映像は、なんとなくフランス映画のコメディを連想させた。台詞も人間の距離も「おしゃれ」なのだ。あの絶望と希望がない交ぜのオチも含めて。 |
1月10日(木) |
▼前から気になっていたのだけど、年齢詐称をする芸能人ってのは、ばれないと思ってやってるのだろうか。同じ学校で同学年の人間が、自分のことを知ったらばれるだろうに。 いや、「募集の年齢制限に見合わない」ためにサバを読む、ってのは当人にとっての死活問題だから、わかるんだけどね。芸能人に限らず水商売系には多いだろうし。 そして、お役所関係じゃないから、バレたところで需要があればそれほどマイナスにならないってのも大きいんでしょうね。マイナスになっているくせに開き直って居着いている人もたくさんいることだし。魑魅魍魎の世界は年齢を隠すことよりもずっと大きな困難がたくさんありそうだよなあ。一般人の女性が「いくつに見えます?」と言ってるのとわけがちがうので。 |