Last Update 1997/11/18
〜わ〜

◆ワンダフルライフ◆
監督・脚本・編集/是枝裕和
出演 ARATA 小田エリカ 内藤剛志 谷啓 横山あきお 木村多江 平岩友美 山口美也子 由利徹 原ひさ子 白川和子 伊勢谷友介 吉野紗香 志賀廣太郎 内藤武敏 阿部サダヲ 香川京子 石堂夏央 その他面接された大勢の一般参加者

 病院なのか学校なのか、はたまた役所にも図書館にも見える古いコンクリートの建物(実際に使用されたのは水産試験場跡らしいということだが)に住込みで働く人々。毎週月曜日、十から二十人くらいのかの来客が来る。
 実はこの場所、死の国の入り口であり、面接を受けて「人生のうちでいちばん大切な思い出を教えて欲しい」と職員は、訪れた「死者」たちに訊く。タイムリミットは月曜から水曜までの三日間。その思い出は忠実に再現して映画に撮る。その映像を本人が試写室で観て感動することによって、その瞬間に「むこうの世界」に旅立てるのだという。

 ファンタジー的虚構の中に、「ある一シーンを映像化する」という映画的虚構が加わっているという、重層構造型のドキュメンタリーなのかなと、最初は思っていたのだが、ところがどっこい、後半になって恋愛小説型フィクションが隠されていた。

 思い出を話すことを最後まで拒んだ青年も、基本的には「善良な人」のみで成り立っていたので、どうせなら死刑や終身刑の身分の受刑者や、一家心中無理心中で死んでしまった人なんぞも(いやもちろん実在の人じゃなくてそういう役柄の人をだよ)出して欲しいと思うのはひねくれた考えか。

 しかし小田エリカはかわいいなあ。リウイチさんじゃないけど、パルコで写真集買えばよかった。(実際に買おうと思ったら、持ち合わせがなかった)……などといつもらしいオチでしめくくってみるか(1999/04/30)




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