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小林信彦「おかしな男 渥美清」(新潮社)
 ちょっとした映画通や役者通や、その他ありとあらゆるサブカル方面の皆様方なら、「寅さん」と「渥美清」を同じものとして重ね合わせはしないだろうし、「八つ墓村」に出ていたことも実際にその映画を観たりしていたことも知っているのだろう。
 この本はそんな人たちを満足させるし、同時に渥美清が、自分を取り巻く世界と人間を通して、批評家として遥か彼方まで見通すことのできる視点を持っているために、彼の目を通してシニカルに業界人を見ることができるだろう。「インテリに憧れて本当にインテリになった人」ということじゃないだろうか。
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