生命が存在する惑星 中学生、高校生の皆さんへ 作成途中 2013年3月

1. 太陽系の天体についての探査

 写真は生命の存在が期待された火星を調査する火星探査機ローバーである。
今のところ、火星には生物らしきものは見つかっていない。地球以外の太陽系惑星(水星、金星、火星、木星、土星、天王星、海王星)には生命は存在しないようである。


2003年 アメリカ航空宇宙局

2.太陽系以外の恒星系の調査

 夜空に輝く星(恒星)には惑星があるのが普通で、太陽系のように、恒星の周りを惑星が公転して,恒星系をつくっている。太陽系以外の恒星系に多くの惑星(800個以上)が見つかっている。
 例えば、2012年10月17日、 太陽系にもっとも近い距離(4.3光年)の恒星系ケンタウルス座のリギルに、地球と同じくらいの質量の惑星が発見された。しかし恒星リギルに近すぎて温度が高く、生命は存在しないようだ。
 惑星はあっても生命が存在するか調べるのは難しい。もし人類のような高等生物まで進化しているならば、電波通信ができるはずである。ケンタウルス座から高等生物が発する電波は受信されていない。
 直径76mの電波望遠鏡を使って、周波数が100MHzで出力10万Wattsの電波を発射すると約20光年の距離にある恒星まで届くと、計算されている。
日本やイギリス、アメリカなど多くの国が協力して、巨大パラボラアンテナを使って、宇宙からの弱い電波を受信したり、電波を発射するような実験がされている。宇宙からの自然現象によるいろいろな電波が受信されるが、高等生物による電波は受信されていないようである。

 
南米チリーのアタカマ高原(海抜高度5000m)の「ALMA」アルマ望遠鏡
直径12mのパラボラアンテナ50台を組み合わせた巨大電波望遠鏡である。

3.地球は宇宙でも極めて珍しい生命が存在する惑星である。

 惑星に生物が発生して、高等生物まで進化するのには何十億年もかかるので、その間、恒星は放射するエネルギーがあまり変化せず、惑星は生物の生存に適した環境を保たなければならない。恒星系に地球のような好条件の惑星は極めて稀になる。
 そして、何十億年もの長い間には、巨大隕石の落下、巨大地震の発生、巨大な火山噴火など生命の存在が危うくなるような自然現象も発生する。
@ 2億5000万年前 古生代のペルム紀(二畳紀)末の危機。
 ロシア北部の巨大な火山噴火による溶岩がシベリアの20万平方キロメートルを覆った。この時、有毒ガスの噴出や気候の変動もあった。また巨大隕石の衝突もあり、南極大陸東部の氷床の下に直径480Kmの隕石孔が見つかっている。これらの自然現象で生物種の90%は絶滅したといわれている。
A 6550万年前、中生代白亜紀の危機。
 メキシコのユカタン半島に直径約160Kmの隕石孔があり、直径10Kmの巨大隕石の衝突があったと推定されている。有毒ガスや津波の発生、気候の変動などで、生物の種の80%は絶滅したといわれている。
B人類による最近の環境破壊による危機。
 人類の環境破壊により、すでに200万種の動植物が絶滅したと推定する生物学者もいる。国連の「地球規模生物多様性概況第3版」によると、野生の脊椎動物の個体数は、1970年から2006年の間に、地球規模で平均31%が失われた。特に熱帯地域は深刻で59%失われたそうだ。

地球について、最初の生命である細菌から人類まで、35億年という長い時代をかけた地球の歴史を表にしてみた。

 
ストロマトライトの化石(27億年前のラン細菌) 
 出来事   時代(約) 説明 
 地球の誕生  46億年前  微惑星が衝突しながら集まり地球ができた。重い鉄やニッケルの核と軽い珪酸塩のマントルに分かれていることから、高温のマグマのように溶けたと思われる。
 岩石や海の誕生 40億年前   水の働きによる礫岩や溶岩が水の中へ流れた枕状溶岩が見つかっている。
 最も古い化石  35億年前 海水中に最初の生物である細菌の化石が見つかる。 
 ラン細菌  27億年前  光合成をおこなうラン細菌類出現。光合成により、海水中に酸素ができる。
 無脊椎動物  6億年前  クラゲのような動物
 脊椎動物の魚類、両生類の繁栄  5億4千万年から
2億5千万年前
 古生代 サンヨウチュウ、フデイシ、両生類の上陸。
@ペルム紀の危機   2億5千万年前 古生代ペルム紀、巨大 火山噴火や隕石などにより、生物種の90%絶滅。
 爬虫類の繁栄  2億5千万年前から6550万年前  中生代 ブラキオザウルス、ティラノザウルスなど大型爬虫類が栄える。
 A白亜紀の危機  6550万年前 巨大隕石により、生物種の80%絶滅。 恐竜の絶滅。
 哺乳類の繁栄  6550万年から  新生代 ネズミのような多突起歯類から猿の仲間へ。哺乳類が栄える。
 人類の出現 500万年前   アウストラロピテクス(猿人 500万年前)⇒ホモ・エレクトス(原人 160万年前)⇒
ホモ・サピエンス(新人 25万年前)
 B人類による危機  現在  人類による環境破壊


 
5億年前頃、脊椎動物のいない海。サンヨウチュウ、オウムガイ、ウミユリなど。
魚に進化する背骨を持たないナメクジウオのような魚がいたはずである。
以下の画像は想像図
 
3億年前頃 古生代中頃の海。脊椎動物の魚が栄えた。魚がら進化した両生類が上陸する。
両生類は爬虫類へ進化する。
 
一億年前頃 中生代 爬虫類が繁栄する。
爬虫類から進化した哺乳類はネズミ位の大きさ。
 
3000万年前頃 新生代 哺乳類が繁栄する。
 
200万年前頃 アウストラロピテクス 

4.「考察」 これから人類、地球の生物はどうなるだろうか?

 自然科学の発達による産業は便利さと富をもたらすプラス面のみ強調されるが、必ず次のようなマイナス面があることを忘れてはならない。

・二酸化炭素の増加による地球温暖化。
・森林の伐採と気候の変動による砂漠の拡大。
・フロンガスの増加によるオゾン層の破壊で紫外線が強くなり、皮膚がんが心配される。
・酸性雨による森林の消滅。
・内分泌錯乱化学物質「環境ホルモン」による生殖系の障害や免疫系の障害は次世代への深刻な問題である。
・原子爆弾や原子力発電など核エネルギーの使用は、一歩誤ると地球の生物の存在をおびやかす危険を持っている。

 人類による最近100年間の自然環境の破壊は余りにも大き過ぎる。
人類が謙虚な気持ちを持たず。マイナス面の対策を先送りし、歯止めがきかない自然環境の破壊が進むならば、
地球は生命の生存が難しい惑星になるに違いない。

 21世紀のエネルギーは放射能の心配がある原子力発電や地球温暖化の心配がある火力発電から脱し、太陽光発電や風力発電、地熱発電、海の波浪発電などの自然エネルギー、そして節電政策へ研究と開発を進めていかなくてはならない。
ドイツでは自然エネルギーを、これまで10年間に5%から17%に増やした。今後10年間に17%から35%に増やす計画だそうである。
日本は原子力発電に偏っていて、遅れをとり、2008年時点で自然エネルギーは3.2%しかない。政策の革新(イノベーション)へ大きな転換が必要である。