太陽のエネルギー中学・高校生の皆さんへ 作成途中


太陽から受ける光や熱のエネルギー(*1)によって、地球では、生物が繁栄しています。
また、雨や風などの気象、春夏秋冬の気候、海や川の働きなどの現象も太陽のエネルギーで起こります。
私たちの日常生活でも、太陽エネルギーを電気エネルギーに換える太陽電池や
太陽エネルギーを熱エネルギーに換える太陽温水器などが使われます。

太陽のエネルギー源について調べてみよう。
太陽が放出しているぼう大なエネルギーは温度が1600万度(K *2)の中心部で発生すると考えられています。高温のため原子は電子を失って、原子核のみになっています。
太陽の中心部では4個の水素原子核が融合して、1個のヘリウム原子核になる核融合反応が行われています。(*3)
  
4個の水素原子核 H → 1個のヘリウム原子核He + 2個の陽電子e + エネルギー + ニュートリノ
    4個の水素の原子量 1.008 X 4 = 4.032  1個のヘリウムの原子量 4.003 
 陽電子の質量は原子量に比較して小さいので無視できるから、
     4.032 − 4.003 = 0.029
このように核融合反応が行なわれると原子量が少なくなり、物質がエネルギーに換わり大きなエネルギーが発生します。
減少した質量m[kg]と発生するエネルギーE[J] との関係はアインシュタインによると、
               E  =m・c²
が成り立つとした。 c[m/s]は光の速度です。

計算は省略しますが、1年間に太陽が放出するエネルギーから、使われる水素を計算し、太陽全体の水素を求めると、太陽の寿命を計算できます。少なく見積もられていますが、100億年になります。太陽エネルギーが無くなる心配はまったくありませんね。

*1
力を加えて動かしたり、何かをする能力をエネルギーと言います。
力学的エネルギー、電気的エネルギー、光のエネルギー、熱エネルギー、化学的エネルギー、原子核エネルギーなどがあります。
いろいろな形のエネルギーはたがいに移り変わることができます。
太陽のエネルギーは原子核エネルギーを光のエネルギーや熱エネルギーに変えたものです。

*2
Kは絶対温度  T(K) = t(℃)+273

*3
核融合反応説明図の左から右へ見て行きます。



太陽の中心部で起こる核融合反応説明図

@水素の原子核が核融合して重水素になります。このとき陽電子(プラスの電気を持った電子)とニュートリノという素粒子を放出します。
陽電子は電子と衝突するとγ線のエネルギーになります。

ニュートリノは質量が0に近いほど小さく、まれに電子など他の粒子と衝突するとわずかな光(チェレンコフ光)を出します。
岐阜県神岡鉱山の地下1000mにある、スーパーカミオカンデでは太陽や超新星からのニュートリノを観測しています。
チェレンコフ光を高感度の光センサーで捕えるのです。
ノーベル賞を受賞した小柴昌俊博士は超新星からのニュートリノを捕えました。

A重水素へ水素の原子核が核融合してヘリウムの同位元素(陽子2と中性子1)になります。このときエネルギーのγ線を放出します。

Bヘリウムの同位元素2個が核融合してヘリウム1個ができます。このとき水素の原子核を2個放出します。

C図の核融合反応で水素の原子核を6個使いましたが、最後に水素の原子核が2個放出されました。

 4個の水素原子核が融合して、1個のヘリウム原子核になる核融合反応が行われたことになります。

太陽の中心部でつくられたγ(ガンマ)線は周囲のガス体に吸収され、いろいろな波長の電磁波(電波、赤外線、可視光線、紫外線、X線)となって宇宙空間へ放射されます。


Q1.次の項目は何のエネルギーを何のエネルギーに変換する物ですか。
@ソーラーハウス  (           )を(         )に変換
Aモーター      (           )を(         )に変換
B植物の光合成  (           )を(         )に変換
CSL          (           )を(         )に変換
D乾電池       (           )を(         )に変換
E太陽温水器    (           )を(         )に変換

Q2 太陽エネルギーが無くなった時、地球はどうなるか。想像してみてください。

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