Laguile

ライオル


A.O.C取得1976年6月24日 1986年12月29日改訂
種  類  別圧搾タイプ
産地,指定地域アヴェロン,カンタル,ローゼルの3県にまたがるオブラック高原にある、47の村落
原  料  乳牛乳(無殺菌の全乳)
牛 の 品 種ピ・ルージュ・ド・レスト種
MG(固形分中脂肪)45%
季     節熟成の度合によって一年中

 ライオルの祖先は、オブラック山地に永い歴史の足跡を残しています。チーズ作りの伝統は古く、そ の期限は1200年頃にかか登ると言います。カンタルとサレールと製造方法が同じ、型と大きさもほぼ同 じです。表皮は厚く、黄金色の中身の詰まったチーズです。ライオルの生みの親は11世紀にオーブラック の山に建てられた修道院だといわれます。その製法は修道士から山のチーズ小屋(ピュロン)のピュロエニ (ピュロンで働く人)たちに伝授され、ライオールは20世紀初頭繁栄の頂点に達します。当時は、放牧が 5月25日から10月13日の142日間行われていました。オーブラック種の牛の搾乳量は1日わずか3 から4L、しかもチーズ作りは高山放牧期間中と限られていましたがオーブラックの山々には295のピ ュロンが点在し1200人のピュロニエが700tのライオールを生産していました。
 1939年に保護を目的とする組合に変わりましたが、それにも係わらずピュロンは55に減り、196 0年には生産わずか30tまで落ち込んでしまいました。ライオール存亡の危機に1960年に「山の青 年協同組合」が結成されました。1976年に年間生産に踏み切りましたが、81年に品質低下、これはホ ルスタインを導入したためと考えられています。ホルスタイン種は乳量は多いが蛋白含量がオーブラック 種より少なく、環境にも的さなかったようです。オーブラックの環境に適した品種としてピ・ルージュ・ ド・レスト種が選ばれました。現在、オーブラック高原のピュロンで搾りたての牛乳を使っている農家が 3件あります。

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