2010代(KC-MP337K)
2013(青梅街道:平成9年式) 青梅街道営業所 1997.2.10
関東バスの環境対策車第3弾は、日デのERIP(エリップ)ではなく、予想外の三菱のMBECSVであった。平成6年規制のMBECSが平成8年末になってようやく発売されたため、納車が9年の2月にずれ込んだ。車体は重量及び開発コンセプトなどの関係で、富士重工が対応しないため、こちらも8年9月に発表されたばかりのMBM(三菱自動車バス製造)製の新ボディーが架装された。同寸法の一般の三菱車に比べ、座席ピッチが大きく、数が減少している。これはシステム装備のための重量増による、定員減らしが理由と思われる。
エネルギー回生システムとしては、電気式と蓄圧式があるが、日野のHIMR(8000代)が電気式であるほかは、日デのERIP、いすゞのCHASSE(シャッセ)と共に、MBECSは蓄圧式である。制動時のエネルギーを油圧ポンプによる窒素ガス圧縮で回収し、その蓄えたエネルギーを放出することで、加速時のエンジン負荷を軽減して排出ガスと燃費の低減に寄与する。加えて標準装備のアイドリングストップ&スタートシステムと酸化触媒付マフラーにより、最大25%の燃費節減を実現し、最終的目標である長期排出ガス規制目標値をクリアした。
外観は、1000代と同様に下部固定・上部引き違い窓で、車体前後左右の「低公害バス」マークは8000代と同じだが、前方向幕横のステッカーが独自のものである。車外スピーカーが前中2ヶ所に取り付けられている。また、座席のモケットが緑系であるのも特徴である。青梅街道に一挙に5台が配置された。導入にあたり補助金は出るものの、価格は一般車に比べて700万円高い。
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