印鑑の要らない社会が来る
1,電子認証
利用者の立場から考えてみましょう
ある書類に捺印が必要で、出来るだけ手間をかけないでそれを相手に届ける方法を考えてみます。
今から一時間以内にアメリカにいるAさんが実印を押した文書を、印鑑証明書付きでヨーロッパ
にあるB会社に届けて欲しいという事例を考えて下さい。
書類を作った人(Aさんの秘書)が日本にいて、それに捺印をすべき人(Aさん)がアメリカにおり、
かつその書類を至急ヨーロッパの取引先(B会社)に届ける必要があるという局面に遭遇したとき
に威力を発揮します。
1,日本で文書を作成し、その文書をアメリカにいるAさんにE-mailで送信する。
2,アメリカにいるAさんは日本から送信してきた文書に電子署名をくっつけてB会社に送信する。
それだけです。
これを紙と郵便ベースでやるとなると、
1,文書を作成する
2,Aさんは日本に残っている家族に頼んで印鑑証明書を取り寄せてもらう
3,文書印刷して印鑑証明書とともにAさんの居所にFEDEXやDHLで送る。
4,Aさんが捺印する。
5,Aさんは捺印した書類と印鑑証明書をB会社にFEDEXやDHLで送る。
3をファックスに置き換えてみても、印鑑証明書の現物をやりとりしなければならないため、どうしても
移送の時間の壁を越えることが出来ません。