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『
葵(大島本)
』
「ひたすら世に亡くなりて、後に怨み残すは世の常のことなり。それだに、人の上にては、罪深うゆゆしきを、うつつのわが身ながら、さる疎ましきことを言ひつけらるる宿世の憂きこと。すべて、つれなき人にいかで心もかけきこえじ」
と思し返せど、思ふもものをなり。
[第四段 斎宮、秋に宮中の初斎院に入る]
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第二章 葵の上の物語 六条御息所がもののけとなってとり憑く物語 [第三段 葵の上に御息所のもののけ出現する]
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