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『
手習(大島本)
』
[第六段 小野山荘の風情]
この主人もあてなる人なりけり。娘の尼君は、上達部の北の方にてありけるが、その人亡くなりたまひてのち、娘ただ一人をいみじくかしづきて、よき君達を婿にして思ひ扱ひけるを、その娘の君の亡くなりにければ、心憂し、いみじ、と思ひ入りて、形をも変へ、かかる山里には住み始めたりけるなり。
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第二章 浮舟の物語 浮舟の小野山荘での生活 [第六段 小野山荘の風情]
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