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 『少女(大島本)

 姫君は、何心もなくておはするに、さしのぞきたまへれば、いとらうたげなる御さまを、あはれに見たてまつりたまふ。
 「若き人といひながら、心幼くものしたまひけるを知らで、いとかく人なみなみにと思ひける我こそ、まさりてはかなかりけれ」
 とて、御乳母どもをさいなみのたまふに、聞こえむ方なし。

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  第四章 内大臣家の物語 雲居雁の養育をめぐる物語  [第二段 内大臣、乳母らを非難する]

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