検索結果詳細


 『少女(大島本)

 「若き人といひながら、心幼くものしたまひけるを知らで、いとかく人なみなみにと思ひける我こそ、まさりてはかなかりけれ」
 とて、御乳母どもをさいなみのたまふに、聞こえむ方なし。
 「かやうのことは、限りなき帝の御いつき女も、おのづから過つ例、昔物語にもあめれど、けしきを知り伝ふる人、さるべき隙にてこそあらめ」

 197/474 198/474 199/474

  第四章 内大臣家の物語 雲居雁の養育をめぐる物語  [第二段 内大臣、乳母らを非難する]

  [Index]