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『
朝顔(大島本)
』
[第五段 源氏、藤壺を供養す]
なかなか飽かず、悲しと思すに、とく起きたまひて、さとはなくて、所々に御誦経などせさせたまふ。
「苦しき目見せたまふと、恨みたまへるも、さぞ思さるらむかし。行なひをしたまひ、よろづに罪軽げなりし御ありさまながら、この一つことにてぞ、この世の濁りをすすいたまはざらむ」
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第三章 紫の君の物語 冬の雪の夜の孤影 [第五段 源氏、藤壺を供養す]
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