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 『宿木(大島本)

 [第三段 中君と薫、手紙を書き交す]
 かくて後、二条院に、え心やすく渡りたまはず。軽らかなる御身ならねば、思すままに、昼のほどなどもえ出でたまはねば、やがて同じ南の町に、年ごろありしやうにおはしまして、暮るれば、また、え引き避きても渡りたまはずなどして、待ち遠なる折々あるを、

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  第四章 薫の物語 中君に同情しながら恋慕の情高まる  [第三段 中君と薫、手紙を書き交す]

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