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『
浮舟(明融臨模本)
』
いづこをはかと君も恨みむ」
とのみ書きて出だしつ。「かの殿にも、今はのけしき見せたてまつらまほしけれど、所々に書きおきて、離れぬ御仲なれば、つひに聞きあはせたまはむこと、いと憂かるべし。すべて、いかになりけむと、誰れにもおぼつかなくてやみなむ」と思ひ返す。
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第七章 浮舟の物語 浮舟、匂宮にも逢わず、母へ告別の和歌を詠み残す [第七段 京から母の手紙が届く]
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