検索結果詳細


 『浮舟(明融臨模本)

 人離れたる御住まひにて、時々立ち寄らせたまふ人の御ゆかりもいと恐ろしく、悩ましげにものせさせたまふ折しも、夢のかかるを、よろづになむ思うたまふる。
 参り来まほしきを、少将の方の、なほ、いと心もとなげに、もののけだちて悩みはべれば、片時も立ち去ること、といみじく言はれはべりてなむ。その近き寺にも御誦経せさせたまへ」

 639/657 640/657 641/657

  第七章 浮舟の物語 浮舟、匂宮にも逢わず、母へ告別の和歌を詠み残す  [第七段 京から母の手紙が届く]

  [Index]