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 『橋姫(明融臨模本)

 ここには、さべきにや、ただ厭ひ離れよと、ことさらに仏などの勧めおもむけたまふやうなるありさまにて、おのづからこそ、静かなる思ひかなひゆけど、残り少なき心地するに、はかばかしくもあらで、過ぎぬべかめるを、来し方行く末、さらに得たるところなく思ひ知らるるを、かへりては、心恥づかしげなる法の友にこそは、ものしたまふなれ」
 などのたまひて、かたみに御消息通ひ、みづからも参うでたまふ。
 [第四段 薫、八の宮と親交を結ぶ]

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  第二章 宇治八の宮の物語 薫、八の宮と親交を結ぶ  [第三段 阿闍梨、八の宮に薫を語る]

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