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 『婦系図』 青空文庫

 会釈をしてわずかに擡《もた》げた、主税の顔を、その威のある目で屹と見て、
「少《わか》いものが何だ、端銭《はした》をかれこれ人中で云っている奴があるかい、見っともない。」
 と言い棄てて、直ぐに歩を移して、少し肩の昂《あが》ったのも、霜に堪え、雪を忍んだ、梅の樹振は潔い。

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