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『日本橋』
青空文庫
赤熊が顕れた。
この毛むくじゃらを、稲葉家の縁起棚の傍で見た事があるというだけ、その
血
相と、意気込みで、様子を悟って、爺さんは、やがて、押くり返し何と言われても、行った先を饒舌らなかった事は言うまでもない。
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