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『龍潭譚』
青空文庫
「はい、これはお児さまがござらつせえたの、可愛いお児じや、お前様も嬉しかろ。ははは、どりや、またいつものを頂きましよか。」
腰をななめにうつむきて、ひつたりとかの筧に
顔
をあて、口をおしつけてごつごつごつとたてつづけにのみたるが、ふツといきを吹きて空を仰ぎぬ。
「やれやれ甘いことかな。はい、参ります。」
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