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『龍潭譚』
青空文庫
腰をななめにうつむきて、ひつたりとかの筧に顔をあて、口をおしつけてごつごつごつとたてつづけにのみたるが、ふツといきを吹きて空を仰ぎぬ。
「やれやれ甘いことかな。はい、参ります。」
と踵《くびす》を返すを、こなたより呼びたまひぬ。
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