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『春昼』
泉鏡花を読む
「真個に、結構な御堂ですな、佳い景色ぢやありませんか。」
「や、最う大破でござつて。おもりをいたす仏様に、恁う申し上げては済まんでありますがな。はゝは、私力にもおいそれとは参りませんので、行届かん勝でございますよ。」
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