検索結果詳細
『草迷宮』
鏡花とアンティークと古書の小径
地《つち》が急に柔かく、ほんのりと暖かに、ふっくりと綿を踏んで、下へ沈みそうな心持。他愛なく膝節の崩れるのに驚いて、足を見る、と白粉の花の上。
と思ったがそれは遠い。このふっくりした
白
いものは、南無三宝仰向けに倒れた女の胸、膨らむ乳房の真中あたり、鳩尾《みずおち》を、土足で踏んでいようでないか。
1197/1510
1198/1510
1199/1510
[Index]