検索結果詳細


 『龍潭譚』 青空文庫

 「八ツ谺《こだま》。」
 「九ツ谺《こだま》――ここはね、九ツ谺《こだま》といふ処なの。さあもうおとなにして寝るんです。」
 背に手をかけ引寄せて、玉の如きその乳房をふくませたまひぬ。露《あらわ》に白き襟、肩のあたり鬢のおくれ毛はらはらとぞみだれたる、かかるさまは、わが姉上とは太《いた》く違へり。乳をのまむといふを姉上は許したまはず。

 123/186 124/186 125/186


  [Index]