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『草迷宮』
鏡花とアンティークと古書の小径
顔容《かおかたち》に似ぬその志の堅固さよ。唯お伽めいた事のみ語って、自からその愚さを恥じて、客僧、御身にも話すまいが、や、この方実は、もそっと手酷い試をやった。
あるいは大盤石を胸に落し、我その上に踏跨って咽喉《のど》を緊め、五体に七筋の
蛇
を絡《まと》わし、牙ある蜥蜴に噛ませてまで呪うたが、頑として退かず、悠々と歌を唄うに、我折れ果てた。
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