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『日本橋』
青空文庫
「まあ、」
「ええ……忰が相場ごとに掛りまして分散、と申すほど初手からさしたる身上でも
ござ
りませぬが、幽には、御覚えがあろうも知れませぬ、……元|数寄屋町の中程の、もし、へへへ、煎餅屋の、はい、その時分からの爺で
ござ
りますよ。」
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