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 『日本橋』 青空文庫

 私許でも、真似事の節句をします。その栄螺だの蛤だのは、どうしたろうと、何年越かで、ふっと、それも思出すと、きっと何かと突包んで一所に食べたに違いない。菱餅も焼くのを知って、それが草色でも、白でも、紅色でも、色の選好みは忘れている、……ああ、何という空蝉の女になったろう、と胸が一杯になったんですよ。」

四十五

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