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 『二、三羽――十二、三羽』 青空文庫

 おかしな事は、その時摘んで来たごんごんごまは、いつどうしたか定かには覚えないのに、秋雨《あきさめ》の草に生えて、塀を伝っていたのである。
 「どうだい、雀。」
 知らぬ顔して、何にも言わないで、南天燭《なんてん》の葉に日の当る、小庭に、雀はちょん、ちょんと遊んでいる。

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