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『天守物語』
泉鏡花を読む
夫人 あゝね。(亀姫に)よく、それで、手鞠をつきに、わざ/\此処までおいでだね。
亀姫 で
ござ
いますから、お姉様《あねえさま》は、私がお可愛う
ござ
いませう。
夫人 否《いゝえ》、お憎らしい。
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