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 『天守物語』 泉鏡花を読む

  包《つゝみ》を開く、首桶。中より、色白き男の生首を出し、もとゞりを掴んで、づうんと据《す》う。
 や、不重宝、途中揺溢《ゆりこぼ》いて、此は汁が出ました。(その首、だらけ)これ、姥殿、姥殿。
舌長姥 あい/\、あい/\。

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