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『日本橋』
青空文庫
ぴたりと留まって、思わず、挙手の礼を施したですよ。常服では可笑いのじゃが。
すぐにこれへ、と言われて、大な扉を入ると、ズシンと閉ったと思われい。稲妻のように、目を射られたのは、室一杯に並んだ書架に、ぎっしりと並んだ、独逸語じゃろうね、原書の背皮の金文字ですわ。
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