検索結果詳細
『眉かくしの霊』
泉鏡花を読む
夜は長い、雪はしん/\と降出した。床を取つてから、酒をもう一度、その勢でぐつすり寝よう。晩飯は可い加減で膳を下げた。
跫音が入乱れる、ばた/\と廊下へ続くと、洗面所の方へ落合つたらしい。ちよろ/\と
水
の音が又響出した。男の声も交つて聞える。それが止むと、お米が襖から円い顔を出して、
167/330
168/330
169/330
[Index]