検索結果詳細
『薬草取』
青空文庫
それから幹に立たせて置いて、やがて例の桐油合羽《とうゆがっぱ》を開いて、私の天窓《あたま》からすっぽりと目ばかり出るほど、まるで渋紙《しぶかみ》の小児《こども》の小包。
いや! 出来た、これなら
海
を潜《もぐ》っても濡れることではない、さあ、真直《まっすぐ》に前途《むこう》へ駈け出せ、曳《えい》、と言うて、板で打《ぶ》たれたと思った、私の臀《しり》をびたりと一つ。
180/283
181/283
182/283
[Index]