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『薬草取』
青空文庫
漸々《ようよう》人の手に扶《たす》け起《おこ》されると、合羽を解いてくれたのは、五十ばかりの肥った婆《ばあ》さん。馬士《まご》が一人腕組《うでぐみ》をして突立《つッた》っていた。門《かど》の柳の翠《みどり》から、黒駒《くろこま》の背へ雫《しずく》が流れて、はや雲切《くもぎれ》がして、その柳の梢《こずえ》などは薄雲の底に蒼空《あおぞら》が動いています。
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